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IP~サイバー捜査班のにゃんのネタバレレビュー・内容・結末

IP~サイバー捜査班(2021年製作のドラマ)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

1話、安洛が一歩忠告するの遅くてUSBを警察のPCに刺しちゃったり犯人のアジトに無理矢理侵入しちゃったりで面白かった。

ずっと絆の父親だと認める発言をしなかった安洛だったが、最終話で犯人に拉致られ爆弾(偽物だったが)を仕掛けられた古屋から助ける際に、タイマーが残り1分を切り絆が"逃げてください!"と叫ぶにも関わらず、"お父さんが助けてやる!"と叫んだところにぐっときてしまった。絆のびっくりした顔も良かった。

結局絆の母が迷惑をかけないために安洛から離れたのであって、安洛が子どもの出来た女を捨てたわけじゃないと分かり、絆も父親への気持ちが変わるという展開。
一緒に事件を追うことで親子の絆が生まれ、最後は父親としての保護本能まで湧き上がるという素敵なストーリーだった。

警察ものだが、IPアドレスというネットでの痕跡に焦点をあてたチームで面白かった。

ストーリー↓
1
京都府警サイバー総合事犯係は、主任・安洛一誠(佐々木蔵之介)を中心に、フィッシング詐欺のアジトを突き止めた。新人刑事の古宮山絆(福原遥)や多和田昭平(間宮祥太朗)らが容疑者を確保したのもつかの間、アジトの一角から元刑事・石本の遺体が発見される。やがて、遺体の胃から見つかったUSBによって京都府警のあらゆるネット機能が停止するという事態が発生。しかしサーバーは数時間で復活しデータもそのままだった事で安洛は犯人の目的が内部データの閲覧だということに気づき5年前に自殺として片付けられた事件に行きつく。防犯カメラにはその時死んだ息子の母親が映っていた。

母親は、自殺で片づけられた息子の事件でお世話になった刑事に真実が知りたいと頼み込むも上層部が揉み消した案件の為にこれ以上は探れないと断られ、死の真相を掴むために5年の年月をかけて警察のサーバーに忍び込む方法を模索し再び石本に会う。
母親は、石本が現在フィッシング詐欺に関わっていることを知りその件で脅し、揉み合いの末殺害してしまった。そして細工をしたUSBを飲み込ませることで注目を集めて警察のPCに挿されることを期待して行ったことだった。
息子の事件の犯人は自殺の目撃者として上がっていたうちの1人。転落死の首謀者(議員の息子であり、父の力で捜査が打ち切られた)から真相を聞き出すために父の跡を継ぐ為の演説会場で襲撃する。も、それにいち早く気づいたサイバー係は現場に間に合い取り押さえることに成功。
そしてその当時の首謀者は5年前の事件の殺害容疑で逮捕されたのだった。

2
京都花街の人気芸妓・舞菊(川島海荷)のプライベート写真が流出した。サイバー総合事犯係は、本人に聞こうと置屋を訪ねるも女将の涼花(国生さゆり)に「お座敷のことを話すのはご法度」と追い返されてしまう。その間、主任の安洛(佐々木蔵之介)がサイバー技術を駆使して鮮やかに画像の出所を割り出す。流出させたカメラマンの男を訪ねると流血し倒れた遺体となっていた。
始まりは芸者であった涼花の姉が幼馴染(現在男衆として働いている)と恋人になり子供が出来、幸せな未来が待っているはずだったが、彼女のファンの客が子供が出来た事実に怒り若い連中を派遣しリンチする。反逆した幼馴染は若者の1人を殺してしまい懲役となる。騒動も考慮し地方の病院で子供を産むことにした彼女からだったが、出産と同時に死去。彼女の代わりに舞菊のことを実の娘のように涼花は育てる。そして出所した彼も自分の娘の顔がひと目見たく店を訪れるも彼女に生き写しの娘を見てそこで働かせてくれと頼み男衆となる。
ある日人気芸妓の舞菊に目をつけたカメラマンが彼女の両親について嗅ぎつけ父親を脅す。耐えられなくなった父親は衝動的に刺し殺したのだった。
流出した写真は、舞菊の幼馴染兼恋人がやったもので、カメラマンのPCにウイルスで侵入して写真を入手し拡散した。動機は"芸妓を辞めさせたかったから"だった。そうすればプライベートで写真を撮られる不安からも解放される、と。

3
結婚して一週間、コンビニに出かけたまま新妻がこつ然と姿を消した。サイバー総合事犯係・主任の安洛(佐々木蔵之介)は、夫婦が知り合ったサイトやSNSでのやりとりを調べ上げ、彼女が名前も経歴も全く違う「別人のなりすまし」ではないかとにらむ。
そもそも夫が結婚したのはサイトで出会った女性の成りすましであり、彼女は元彼におどされており事件当日も逆らえずに車に乗ったと考えられた。彼女を探す為に、彼女が成り済ました痕跡をネット上から探し出す。
彼女が意識の戻らない患者だということを利用して成り済まししていると当てたことで看護師と判明し、彼女はDV夫に悩まされていた事が分かり夫から逃げる為になりすまして別人に成り済ましたのだとわかる。そして連れ去ったのはDV夫だと睨む。しかし連れ去った犯人は、勝手に戸籍を使われた女性の恋人だった。彼女の家に結婚届けの控えが届きバレ、彼女に結婚を辞めさせる説得をする為に拉致監禁したのだった。

5
ソーシャルゲーム会社の社員が殺された。被害者は、ある悪質なプレイヤーの一人を探っていたことが判明。安洛(佐々木蔵之介)はサイバー技術を駆使し、そのプレイヤーを割り出すと、なんとサイバー総合事犯係の係長・平塚(杉本哲太)の息子であることが分かり息子はおとり捜査をしていた為に一度犯人と疑われる。さらに、被害者の所属するゲーム会社では、6人の創業メンバーが互いにいがみ合っていて⁉“ゲーム”をめぐる殺人の裏には、父と子の切ない物語が隠されていた。

6
“超高級IoTマンション”で有名漫画家の妻が自殺に見せかけて殺された。マンションはすべてがデジタル管理されていることから、現場が完璧な密室であることが証明された。そんな中、安洛一誠(佐々木蔵之介)はマンションに住む“裏ママ友会”のSNSを発見。ママ友たちは、こぞってシングルマザー・三好祐美子(酒井若菜)への疑いを書き込んでいたが実際はその息子の行動がきっかけで起きた事件であった。
息子が母へのいじめから守る為にマンションのフリースペースの充電器にウイルスを仕込み皆が感染。そして教育方針についての広告を意図的に流すことで各家庭の教育への価値観で言い争いを起こさせて壊していった。ハッキングで偶々漫画家の浮気をしりその妻である(母を虐めた主犯である)女に証拠のメッセージ画像を送りつけた。
被害者の女は浮気の現場を抑えるために自ら夫の仕事部屋へ行きバレた事で逆上した夫がコードで絞め殺し、週刊マガジンをベランダに階段のように詰んで遺体を運んだのだった。
きっかけになった息子は漫画家になりたくて有名高校へ進まなかった、その気持ちを母に打ち明けたのだった。

7
サイバー総合事犯係にとって≪最大の難事件≫発生。若い男の遺体が発見されたが、殺害現場や身の回りに遺留品が全くない。さらに男は、ネット上から自分の痕跡を消す“デジタル終活”をしていたことが発覚し、スマホもパソコンもないというサイバー総合事犯係にとって危機的状況の中、安洛(佐々木蔵之介)は、被害者が生きていた唯一の証しであるGPS記録から3ヶ月前に妹の元へ訪ねた記録を見つける。もうすぐ妹が結婚すると知った兄は進行性の肺癌を患っていることを伝えられずに遠巻きに見るだけで帰ったのだった。妹の婚約者の家が身分や人間関係を気にする者だった為に、過去に暴行事件を繰り返していた兄はネットから自分の情報を消させたのだった。
そして妹は8年前に出回った盗撮アプリの被害者だった。それを見つけた兄は闇金にまで金を借りて消そうとしたが全て消すことには限界があり、盗撮動画を投稿した主と共に警察に行こうと考える。妹の携帯にアプリをダウンロードさせたのは当時アプリを作った男と付き合っていた女、現在の妹の友達だった。妹の兄に一緒に警察へ来るよう説得されるも拒否し揉み合いの末に突き飛ばしてしまったのだった。
妹は余命僅かな兄が自分の知らないところで自分の結婚を破綻させない為に動いてくれていた事を知りやるせなくなるのだった。

8
サイバー総合事犯係に突然、警察庁キャリアの桐子香澄警視正(内山理名)が出向してきた。安洛一誠(佐々木蔵之介)は彼女とタッグを組んで、全世界に危険を及ぼすディープフェイク動画大量流出事件を追うことに。そんな中、警察庁トップによる安洛の引き抜き工作が秘密裏に進行していた。古宮山絆(福原遥)は、そのことにショックを受ける。
フェイク動画アプリを作成したIPアドレスを調べると共通に使用されたフリーWiFiに辿り着き防犯カメラに共通する人物を突き止めると現職の警察官が。次に顧客と取引すると思われる日にWiFiスポットに張り込む。が現れず、防犯カメラを確認し直すとその男自体がフェイクで作られたものだと気づく。実際は起動したPCを宅配業者に運ばせ各場所のWiFiを使ってPCを遠隔操作して使っていたのだった。それに気づき宅配に着いていくとフェイク動画に写っていた男にたどり着くも飲毒死してしまう。

9 最終話
全世界を危険にさらす“ディープフェイク動画大量流出事件”を追っていた安洛一誠(佐々木蔵之介)と警察庁キャリアの桐子香澄(内山理名)。なんと首謀者と思われた男の自殺映像も、フェイク動画であることが判明。やがて、疑惑の目が香澄に向けられ、香澄は犯人に脅されて警察の内部情報を流出させてしまっていたのだった。さらに、古宮山絆(福原遥)が真犯人に連れ去られてしまう。絆の危機を知った安洛は、決死の救出を行うも仕掛けられていた爆弾は偽物で、犯人の目的は日本から逃げる時間を稼ぐこと。しかし安洛らが"飛行機が飛ばない"とフェイク動画をテレビに流したことでそれを信じた犯人を足止め、逮捕する事が出来たのだった。
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