daiyuuki

ゆとりですがなにかのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ゆとりですがなにか(2016年製作のドラマ)
5.0
2002年に行われた教育改正。完全週5日制。授業内容、時間数削減。絶対評価導入。 「ゆとり第一世代」と呼ばれる1987年生まれの彼らは今年、29歳。人生の岐路を迎える。 高校が休みの土日は塾通い。大学3年生、就活しようとしたらリーマンショック。いきなりの就職氷河期。 入社1年目の3月に東日本大震災。 
<みんな違ってみんな素敵>と教えられたはずが、気づけばここは<優勝劣敗の競争社会>!! 
……果たして「ゆとり世代」は本当に「ゆとり」なのか?
坂間酒造の次男で居酒屋チェーン「みんみんホールディングス」に勤務し営業から居酒屋「鳥の民」に出向して店長勤務となるが、店長として業績を上手く伸ばせないこととエリアマネージャーの彼女との関係が上手くいかないことに悩む坂間正和(岡田将生)。
小学校2年の担任だがモンスターペアレントのクレームや実習生との関係に悩む山路一豊(松坂桃李)。
風俗店の店長だが東大合格目指す11浪中の道上まりぶ(柳楽優弥)。
「ゆとり第一世代」と社会に括られるアラサー男子3人が、仕事に家族に恋に友情に、迷い、あがきながらも懸命に立ち向かう! 笑いあり涙ありの人間ドラマが幕をあける! 
「空気読めない、仕事出来ない、使えない」と非難させることが多い「ゆとり世代」の青春ドラマ。
パワハラ、世代間ギャップ、モンスターペアレント、就活、過労死などの問題を絡めて、ゆとり世代のアラサー3人の奮闘を描いている大人の青春ドラマとして楽しめる。営業で実績を上げられず部下の山岸のパワハラ訴訟が原因で出世コースから外れ仕事に悩み惰性で仕事していた正和が、まりぶに「入れそうな会社に入ってレベル上げないで余裕でクリアし続けるなんて、俺には出来ねえわ(笑い)」とからかわれたことをきっかけに、正和が居酒屋の店長として業績を上げようと奮闘する苦闘。実習生に言い寄られても上手くリアクション出来なかったり童貞拗らせていたり、クラスの運営に悩む山路の奮闘。慣れない居酒屋の店長勤務に頑張る正和の姿に刺激を受けて、自分探しを止めて頑張ろうとするまりぶの奮闘。
仕事と恋愛の両立に苦闘する正和の彼女・宮下茜(安藤サクラ)の奮闘。
ゆとりモンスターだったが、居酒屋の店長勤務の中で成長していく山岸(大賀)の成長。父親になりきれない麻生(吉田剛太郎)の息子まりぶと向き合う奮闘。
「叱られた経験のない人間が、部下を叱れるわけがないんです」「褒めるばかりが認めることじゃない。叱る絡むそれも認めること」「結婚仕事、女が自分で決める。男性は女を幸せにすればいい」「大人も間違えちゃうんだよ。だから人の間違いを許せる大人になってください」など、宮藤官九郎お得意のリアルな名台詞に共感しまくり心が熱くなるし、感覚ピエロの主題歌「拝啓、いつかの君へ」が痛快な大人の青春ドラマ。
岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥、安藤サクラ、島崎遥香、吉田剛太郎、みんな素晴らしかった。
daiyuuki

daiyuuki