たわらさん

ハウス・オブ・ザ・ドラゴンのたわらさんのレビュー・感想・評価

ハウス・オブ・ザ・ドラゴン(2022年製作のドラマ)
4.7
GOT:氷と炎の歌から冒険ファンタジー要素を取っ払い、家父長制を強烈に描いたまさしく炎と"血"の物語である。GOTにて描いた家父長制による悲劇を、さらにフォーカスして描いたのがHOTDである。ロブ&タリサやジョン&イグリッドの関係を彷彿とさせる制限された恋愛が切ない。また、多様性に欠いた女性の恋愛観やシンボルと化した女性像など現代に通ずる。

またGOTは力と智による椅子取り合戦であったが、その特定のキャラや展開を想起させることはなく、七王国という舞台やテーマソングは同じであれど全く別物の超ヒューマンドラマである。

この歪な世界に放り込まれたレイニラとアリセントの対比が顕著であり、恨むべきはシステムであるのにアリセントがレイニラに当たってしまう悲しさ。同性に当たるか過激的なフェミニストに近いものを感じます。

ヴィーセリスが願う慈愛による存続をレイニラは引き継ぐことが出来るのかが注目であり、作品で括ると"脱デナーリス"は成せるのか。また、大人によってゲームに取り込まれていく子供たち"森の子ら"の未来はどうなっていくのか…。ハッピーで埋め尽くして、レストピースまで行こうぜ…。
たわらさん

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