回想シーンでご飯3杯いける

アンブレラ・アカデミー シーズン2の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

4.3
これは大満足! シーズン1以上に面白かった。

ロックバンド「マイ・ケミカル・ロマンス」のジェラルド・ウェイも原作者として名を連ねるアメコミを原作にしたドラマ。今回は7人の兄弟がケネディ大統領暗殺を目前に控える'60年代初頭にタイムスリップ。史実を変えるストーリーと言えば、「X-MEN」シリーズでも取り入れられているし、クエンティン・タランティーノの作品でも見られる。アメリカ映画で今ちょっと旬になっている手法だ。

シーズン1の時から劇場映画に匹敵する映像表現を見せていた作品だったけど、このシーズン2では登場人物のキャラクターがより明確になって、演技もコミック原作っぽくディフォルメが強調されている。ある程度俳優の個性を尊重するマーベル系の映像作品よりも思い切りが良い。なので、回を重ねる毎に作品世界にどんどん引き込まれるのだ。正に動くコミックって感じ。特に違う時系列に生きる2人の5号が対決するシーンが面白かった。

'60年代が舞台という事で黒人差別をストーリーの背景に持ってくるのは良かったけど、ならば、音楽もそれを象徴する当時の黒人音楽をもっと使って欲しかった。そこだけは少し残念。