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アンブレラ・アカデミー シーズン1のkaeruのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

■総評
もったいない!!という印象でした。
あ、面白くなりそうかも!という期待を抱いたまま、シーズン1が終了。うーーん。
あとヒーローものじゃなくて、ヒューマンSFドラマって感じかな。
メモも兼ねて詳しく下記に。

■加点ポイント
・設定
世界が数日で終わる、世界の終わりに向けて暗躍する組織、派手な能力はないものの、個性的なヒーロー兄弟たち。個人的にワクワク要素いっぱいです。面白くなりそうな要素は多かったです。

■減点ポイント
・人物描写
薄すぎる!!一人一人文句言いたい!
(どのキャラもそこそこ好きなだけに、悲しい)
ルーサー:宇宙に4年間いた孤独やアカデミー以外のことを知らない不器用さ、責任感の強さの描写が無さすぎ。これがないことで後半の行動の意味や動機が薄れ、ただの面倒なやつになってもったいないなー。
ディエゴ:ルーサーへのライバル意識、父親に認めてもらいたい願望や母親の愛情への渇望、このへんの描写が薄い。あとは正義感の強さの理由とか。正直、暴走しがちなナイフの人って印象。
アリソン:能力を使って築き上げた人生を悲しんでる割にはその描写が、、、ルーサーへの思いも中途半端だし。ヴァーニャとのすれ違い要員としか見えなかった。
クラウス:唯一、純粋に好きなキャラ。薬中毒な理由やふざけた性格なのも、能力からみても理解できるし、能力への蓋の仕方も、デイブをきっかけに改善に向かう様子も結構よかったなーと思いました。クラウスいなかったら、途中でやめていたくらいよかったです。
ファイブ:タイムスリップした後の孤独や幼さを引きずった性格の描写がなく、ただ未来の事情と組織の実態を知るだけで、ジタバタしてるだけの印象。結構好きなキャラクターだけにやきもきしながら見てました。
ヴァーニャ:本を書いた理由、兄弟から疎外された悲しみ、誰にも理解されない孤独など、滅亡のきっかけならしっかりこのへんを描かないとただのやベーやつ。
・ストーリー展開
ドラマの都合に合わせすぎ感が強く感じました。すれ違いや、言葉足らず、性格の不一致で話を引き伸ばすのは、ドラマあるあるですが、面白いドラマはそこに違和感がないようにうまく散りばめてくれる気がしますが、このドラマはキャラもストーリーもゴールと話数にあわせて、展開し、キャラクターが動いているように感じました。
また、最後の失敗した結末についても、兄弟は学びながら、手を取り合い、最終的に終末を防ぐことがこのドラマのゴールだと仮定すると、その失敗例であり学びの1つがシーズン1だと思いますが、それにしては失敗した原因が希薄というか。試行錯誤した訳でもないし。別に色々考えたわけでもなく、なんとなく思いつきで行動してるだけに感じました。原因が分からないと何度も失敗するし、すれ違うままな気が、、

■感想
兄弟が仲良くなくなった理由やアンブレラアカデミーの世の中的な立ち位置、各キャラクターの家族や親への思い、世界が終わることへの考え方、などなどをしっかりと描いてないが故に、設定だけを機動力にドラマが動いてるだけに感じてしまいました。
世界が終わるってのにみんな呑気だし。笑
シーズン2で描くのかもしれませんが、シーズン1で一旦区切りつけるなら、やはり必要な描写だったかなと。
設定は好きだし、キャラクターの個性も悪くないけど、焦らされて煮えきらず終わったので、星3の評価としました。
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