きなこ

真犯人フラグ 真相編のきなこのレビュー・感想・評価

真犯人フラグ 真相編(2022年製作のドラマ)
3.9
後半の方が面白いです。
前半は、ひたすら謎がばら撒かれ続けてたから…。
この狂人まみれの非現実なノリさえ受け入れられれば、スピーディーで楽しめる。
(ラストが肝心ぽいのでノースコアにしときます)

主人公の人の良さがもはや異様。笑
あな番の翔太くんの図々しさもまあまあ怖かったなぁ。

キャラクターに愛着が出てきちゃって、幸せに終わってほしい。。。

(最終回後)
こんなことになるとは…。
最後までドキドキしながら視聴することができました。
日曜夜のお楽しみだったな。

とりあえず日野っち推しです。笑
芳根京子ちゃん、ずっとめちゃ可愛かったな。



※以下、Huluアフターストーリーのネタバレ含む

アフターストーリーの後編良かったので、
本編に入れて欲しかったな。
メインの方々の演技がとても良くて、
とても13分の短時間のドラマとは思えなかったです。
本編ラストの河村のセリフ、同じシーンが13分の間に2回出てくるんですが、間に語られるストーリーのおかげで最初と2回で見え方が違う。最初は凌介、次は河村の回想。それぞれの後悔や悔しさが重ねられていた。
凌介って、昔は小説に対して、もっととがってたのかなー
「(いざとなれば心中すればいいっていうような純文学好きは)あとは河村くらい」って凌介がシーズン1で言っていたけれども、きっと似ていたんだろう。
挫折するなり、折り合うなり、家族をもつなり、自然と落ち着いていった凌介と、そのままの熱量でいた河村の違いが切ない。
心中発言の後、凌介は、「今が1番いい」って思うようになったんだよ、と語っていましたが、似たようなこと(毎日何食べても美味しいと言う人の勝ち、みたいなこと)をパトカーの中で阿久津さんが、河村に諭すように語っていましたね。
実はコンクールで落ちたんだよ、って凌介が言えていたらなぁ。(かっこつけただけで別に悪いことしたわけではないのがまたもどかしい)。
そんなこと知る由もない河村が、作家モード!相良先生!と煽っていたこと、対する凌介はずっと基本はお人好しマイホームパパとして描かれていたことを思い出してまた切なくなった(凌介の鋭い推理で解決に向け動いていく展開にならなかったのが、その時は拍子抜けだったけど)。
憧れて神格化して、嫉妬して、河村にとって凌介は本当に特別で、大好きだったんだろう。
等身大の凌介を見ていなかったのかもしれない。
だからこそ最後の河村のありがとう、ごめん、は泣けた。田中哲司さんすごすぎる。

本編では疑われまくった割に、ただ素直ないい人だった日野。
アフターストーリーでは日野が大活躍、迫田さんで良かった。
河村に対する厳しさや優しさ、戒めも親愛も感じられるような表情がとても良かった。
日野にとっては凌介と同じように大事な、昔からの親しい友達だったんだろうな。
この2人の面会の会話が、まるっと事件前に行われていたら良かったのに。

それにしても凌介、あれをよく読んだなあ。
しかも恨み言を書くんじゃなく、小説として批評する精神力と思いやりみたいなものがすごいなと。普通はぜったい無理だなと。
凌介の鋭いダメ出しは、河村のことをよくわかっていたからこそなんだろうと思った。

何かがひとつ違ったら、っていう凌介のセリフが、終わった後にどーんとのしかかる。
きなこ

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