Benito

アバランチのBenitoのレビュー・感想・評価

アバランチ(2021年製作のドラマ)
4.3
【 雪崩(アバランチ)は、もう起きている 】

常識外れのアウトロー集団アバランチのメンバーの闘い、そして世直しを描いたピカレスクアクションドラマ、面白い!

いまの世の中のトレンドでもある “ネット私刑”をオチに持ってくる展開。全10話のうち、前半は悪い奴を懲らしめるといった爽快感に溢れていて、後半は巨悪というか裏国家世界との闘いで悲壮感というか絶望感がある流れ。

映像は映画製作スタイルのクオリティ。
劇伴は重厚なデジタルサウンドでアガる。
脚本チームが藤井道人をはじめ7人。
演出チームは3人で分担していて藤井道人が計2話、三宅喜重が計4話、山口健人も計4話。力が入ってる関テレ作品だなと。

そして役者陣が充実してる。
綾野剛の見事なハマり役。やはり大人しい役より、こんなアンチヒーローは似合う。
そこに爽やかな福士蒼汰と千葉雄大。
精悍な高橋メアリージュンと木村佳乃。
手堅く田中要次と駿河太郎。
そして悪役が似合う渡部篤郎。
あとアバランチのロゴもカッコいい。


<音楽>
映像も一級なのは確かだけど、劇伴も主題歌もドラマの世界観にぴったりな感じ。シナリオの既視感をカバーしてる。

主題歌:
UVERworld「AVALANCHE」
(第1話 - 第5話) https://youtu.be/hg4_hqIk8kA

「EN」(第6話 - ) https://youtu.be/0VMCMf0SCJM

劇伴:堤裕介、2バージョンあり。
①全17曲。特に'5 Years Ago' とか' Main Titles ' などTVドラマのクオリティを超えた出来だと思う。カッコ良さもあり、ハンス・ジマー並の音圧やアレンジもあり、弦楽器も使ったアプローチもあってサントラは繰り返して聴く価値がある。
②全16曲。①よりダークかつ静かな曲が増えた。Griefとかいい曲。1991年生まれの堤裕介は映画では「デイアンドナイト」があったり、別の映画で撮影や監督も担当したり音楽のセンス含めてこれからも期待大。
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