評判はあまり良くなかった、遊川脚本のドラマだったけど、私は割と好きだった。
主人公のチカラくんは、確かに度が過ぎたお節介ではあるんだけど、そんなチカラくんの心の声が猫(田中哲司)から漏れていることでなんか分かる、と思ってしまう。
必要以上に人のことを気にしたり、気を遣ったりすることは、特に現代ではうざがられることな多いけど、やっぱり考えてしまうじゃん。
私は毎度考えてしまうけど、やめようという思考回路に行き着くので、実際に行動できるチカラくんはすごいなと思います。
どうしたらいいか、と、どうして欲しいのか、には隔たりがあって、どちらを選ぶかに正解はないのだけど、ただどうして欲しいか、をさらに超えたことはなんだろうと問い続けて、誰かに出来たら良いよね。
そういう思考実験みたいなドラマ。
何話か忘れたけど、清水尋也(MVP)の回で、
感情がわからない上条くんが涙を流すシーンがあまりに素晴らしくて、
それだけでも素晴らしいのに、それを受ける松本潤がもらい泣きをしてしまっていて、
演技を超えた感情が溢れる場面って神が宿っているよね。
あの場面には特別な空気が流れている気がした。
