2005年に無償公開されたGoogle Earth。しかしドイツ・ベルリンの小さな会社ART+COMは、1994年、すでにテラ・ビジョンというバーチャル地球儀システムを開発していた。「Google」で検索してもたどり着けない真実。面白すぎた。
テラ・ビジョン開発に情熱を注ぐカルステンとユーリーという二人の若者の青春ドラマから法廷ドラマへぐっと舵を切る演出が見事。その上誰もが知るGoogleの闇を暴く内容なのだから面白くないはずがない。
映画なので脚色はされているにせよ『ビリオンダラー・コード:制作の裏側』という関係者へのインタビューを中心としたドキュメンタリーも併せ観るとほぼ事実の模様。しかしお金ではなく己の矜持を賭けた戦いなのでどこか清々しい。ドイツと言えばテクノ、ということで音楽も最高にかっこいい。
この作品すら「良いプロモ」ぐらいにしか今のGoogleは思わないのだろうな。悔しい。