りゅーえぬ

逃亡医Fのりゅーえぬのネタバレレビュー・内容・結末

逃亡医F(2022年製作のドラマ)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

演出や画作りは妙子(桜庭ななみ)の転落シーンに象徴されるようにそれはそれは酷かったけど、ストーリー自体はそれなりに見応えがあった。原作のパワーだろうか。人を助けるということ救うということ、その尊さや医師という仕事の偉大さ、一方で他人の生死に深く関わろうとする烏滸がましさ卑しさ、メッセージも感じられたかなと思います。
演出が悲惨な中で主演二人の魅力でどこまで引っ張れるかと思っていましたが、森七菜の魅力が素晴らしかった。沢井美香子というキャラクターは藤木圭介(成田凌)やその他の主要人物と違って、特段の個性やずば抜けた能力みたいなものはなく、いわゆる普通の女性。その沢井が己の正義感や感覚と照らして私はこう思う、本当に大切なことはこれなんじゃないでしょうか、と意見発信しまた己も身を挺して問題解決に挑んでいく様は物語の推進役として非常にうまく機能していた。
前田敦子の癖あり演技も好きだったのと、安田顕、和田聰宏、酒向芳と脇は意外と確りしてたんですよね。
中盤でミャンマーからの不法滞在労働者たちとの出会いと別れが描かれたんですが、そこで出てくる中村蒼さんと森迫永依ちゃんがとてもいい味を出していて、別れのシーンでは泣いてしまいました。