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ある日~真実のベールのkuuのレビュー・感想・評価

ある日~真実のベール(2021年製作のドラマ)
4.3
『ある日~真実のベール』
原題 : 어느날。
英題 :  One Day .
韓国放送 : 2021年11/27- 2121年12/19 土・日24h~アマプラも同じでした。
全8話。

ちょい小心者で平凡な大学生から一夜にして殺人の容疑者となったキム・ヒョンス(キム・スヒョンかえってきたで~ぇ)と三流弁護士シン・ジュンハン(エエ味出しとるチャ・スンウォン)が生存をかけて奮闘する姿を描いた法廷サスペンスストーリー。

小生は、20代のころ死刑判決、若しくは、無期懲役が下る可能性のある被疑者の方々と手紙などで交流を持ってた時期がある。
拙い小生の詠んだ詩で感銘したと便りを頂き交流を始めた方ばかりですが。
その方々の多くは、現在は、死刑、若しくは無期懲役が確定して、拘置所や刑務所で日々を過ごされてます。
その方の中には、動機がなく、直接的な証拠が一切存在しない、また、本人が容疑を否認し、確たる証拠はない事件なのに、司法当局は不可解な捜査を進め、裁判所もそれを受け死刑を下し、確定した方もいた(死刑執行を待つ)。
今作品は、将に同じように展開するので、とても追体験できた作品でした。
実際、こないな状況で死刑判決が確定してエエんか?
動機未解明で有罪にすること自体はありえるけど、動機てのは非常に有力な状況証拠である。
動機がないなら証拠が一部欠けているということやし、他の証拠はそのぶん確りしてないといけない。
しかし、他の証拠をみても、自白はなく、鑑定に問題はあり、原則禁じられた類似事実による立証をやっている。
あくまでも一部の司法にたずさわる者たちやと思いたいが、存在はしてる。
証拠隠滅、捏造、当局に有利な自供の誘導等々。
本件(小生の交流を持っていた方)の場合は動機がないなら、全体的な証拠構造が問題だと分かるが、メディアなどの報道を見たり、震撼する事件ゆえに早く決着をと願う気持ちから、手紙などでやり取りをする前は、
疑わしくは罰しろ。
と多少なりとも思う気持ちはあった。
ですが、それが家族のことなら?
身近な友のことなら?
恩師など師弟関係にある人なら?
疑わしくは罰しない。
の原則を願う。
そないなテーマで今作品の話は進みますが、決して他人事じゃないと思う。
突然、自分に非がある事故を起こし、慌てて逃げてしまう。
誤って人を殺めてしまうが、過失致死ではなく、殺人として裁かれる場合、
通勤通学に公共交通機関を使ってるなら痴漢事件に巻き込まれて犯人にさせられた等々。
重犯罪被疑者から軽犯罪者の方と交流を持ってから、裁判の傍聴にも結構通い感じたのは、犯罪を犯したなら(事件を犯したと認識してるなら)確り司法当局に話し、罪を償うべき(言い分も伝えた上で納得しないことは署名捺印はしない)ですが、
万が一、冤罪や事実(訴訟内容)誤認なら、本人の素性(住所氏名年齢職業等々)は正直に話、警察や検事の取り調べに対しては黙秘を行使して(家族や友人にも裁判が始まるまでは口を慎むべきかと、ただ、労いの言葉は必要かと)、でき得る限り私撰弁護人を付けて(彼らには確り伝える)戦う方が、無難やろなぁと。
今作品はそんな部分を韓国と日本では多少の刑事訴訟の違いがあるが、巧いこと描いてると思いました。

平凡な大学生から、一夜で人生が180度変わった人物、キム・スヒョンが演じてなかったら重い話やろし見てなかったかも。
最終話ラストに続編匂わしがあったけど、知らない女優さんやったし、次回は見るかどうか分かりません。
今作品は完結してますので。

あらすじは、
父ちゃんのタクを運転して、ツレに会い行く途中、知り合ったファンキー女子と一晩一緒に過ごしって普通過ごさんやろ、その女子を殺した容疑者になっちまうヒョンス、嗚呼ヒョンスの瞳🥺←こんな感じを見ちゃ、野郎の小生でも弁護士違うけど弁護しちまうやろけど、画面に入れんし今回はアマプラから応援😊。

どんなに無罪を主張しても、誰にも聞いてもらない🥺刑務所に入る彼に、2人の人間が近づいてくる。
それは、三流弁護士シン・ジュンハン(三流仕事してるが弁護はキレる)と刑務所の最高権力者ト・ジテ(これがまたキャラ濃いしカッチョええ)。
刑務所ヒエラルキー最下層のヒョンスは、悪の力を利用する。
無情で利己的な世界で生き残るために。。。

キャラと俳優さん紹介。
キム・ヒョンス
一夜にして殺人事件の容疑者となってもたワキが甘い平凡な大学生。
無実を訴えてもまったく聞き入れてもらえへんのは、見てる側もハラハラする。
圧倒的に不利な状況におかれる🥺の彼。
演じるは、キム・スヒョン
ドラマ『サイコだけど大丈夫』嵌まったなぁ。

シン・ジュンハン
落ちこぼれの三流弁護士。
と、あちこちに書いてあるが、イヤイヤどうして中々キレる弁護士で情熱が見えるときは渋い。
ヒョンスの無罪を立証しようと奔走する。
演じるは、チャ・スンウォン
ドラマ『花遊記<ファユギ>』でこの俳優さんも嵌まった。

その他のキャラ
パク・サンボム、演じるは、キム・ホンパ
ベテラン刑事でヒョンスの取り調べを担当。
ポリスのアルアル決めつけ固定観念ガチガチ定年前の刑事でこれがまた腹のたつ。

アン・テヒ、演じるは、キム・シンロク。先日見たネトフリドラマ『地獄が呼んでる』とは全くちゃう役でビックらコキ太郎。
検事でヒョンスの事件を担当、かなりキレる検事で粘着質。

パク・ドゥシクはヤン・ギョンウォン演じる。
不良役のバイプレーヤーはこの人キマリ。
逮捕されて刑事課に連行され、そこでヒョンスと出会う、ワルやくなら蛇の様。

ホン・グクファを演じるは、ファン・セオン。
美人やしスレたファンキー女子役が妙に合ってた。
事件の被害者。

ト・ジテを演じるは、キム・ソンギュ
韓国映画・ドラマいまだにビギナー故にこの俳優さんが歌手と知り驚き桃木山椒の木。
刑務所内で権力を握っている受刑者。

※⚠️
各エピソードと感想ですがネタバレも含みますので、御注意くださいね😊。

1話目55分。
大学生のヒョンスは友人に誘われたパーティーに参加すっため、父ちゃんの個人タクシーをこっそり借りて出かける。
アホやなぁと思ったけどこれがなきゃ話は続かない😃。
道に迷い、彷徨ってたヒョンスの車に乗り込んできた女子。
回送中だと云っても聞き入れず、ヒョンスはしかたなく車を走らせることに。
って、女子が自ら見知らぬ野郎の車に乗ってきたら、ハニートラップか、地縛霊しかないやろって、素直すぎて押しが悪い。
この先、この性格が災いをもたらすとは。
その後、 意気投合した2人は女子の家で一緒に酒を飲みいいチョメチョメするんはエエが、MDMAを安易に飲むかぁ~。
深夜に目覚めて帰ろうとし たヒョンスが目にしたのは。。。

2話目63分。
ホン・グクファ殺害の容疑で捕まってしまったヒョンス。
状況証拠はヒョンスが犯人だと証明している。
ヒョンスには全く記憶がなく犯行を否認する。
そんなヒョンスをほっておくことができずシン・ジュンハンは弁護を買って出るが、不利であることに変わりはなかった。
この弁護を買ってでる気持ち分かる。
🥺←こないな瞳をされちゃほっとけない。
なんか、チカンの冤罪で捕まった話に似てるなぁ。
定年退職まであと3か月の刑事パク・サン ボム(こいつキライ)は、ヒョンスが前科のない平凡な大学生だということが気になりながらも、 証拠がそろっているためヒョンスを検察に送致する。
これもポリス・アルアルの固定観念。

3話目70分。
拘置所にブチこまれたヒョンスは、他の収容者に目をつけられリンチを受けるが、なぜかト・ジテという男には親切にされる。 
ト・ジテがまたシブイ無頼漢と云うよりもエリートヒールって感じ。
一方、ジュンハンの受任費用が高額なため弁護依頼をためらっていたヒョンスの両親は、 ローファームの代表弁護士パク・ スの弁護人ではなくなってしまったジュンハンは納得がいかず、ミギョンの補助をするソ・スジン弁護士に近づく。

4話目73分。
アン検事とパク刑事の思惑どおり、ヒョンスはポリグラフ検査を受けることに。
アホやなぁ任意ならポリスや検事の申し出は全て不同意にしなきゃ。
案の定ヤバい状況に。
そのことを知ったジュンハンは無理やり検査室に入り込み、スジンを味方につけて検査をやめさせる。
ヒョンスの弁護人ではなくなっても、まだ事件を調べ続けているジュンハンはグクファのSNSに掲載されていた写真からある病院を見つけ出し、患者のふりをして情報を引き出すことに成功。
グクファが3年前からある薬を服用していたことを知るのだが。。。
さぁどうなる。

5話目66分。
公判で自白するという約束を破って無実を主張し、 パク・ミギョン弁護士から見放されてしまったヒョンス。
ちょい意識の目覚めを感じさせてくれた回かな。
拘置所でもパク・ ドゥシクに目を付けられつらい日々を過ごしていたが、 何かと面倒を見てくれるト・ジテに助けられていた。
はぁ優しい、優しいが何が狙いなんやろ。
一方、 ミギョンに代わってヒョンスの裁判を担当することになったスジンはジュンハンに共同弁護を依頼し、 国民参与裁判を提案。
国民参与裁判は陪審員制度ですね。
ジュンハン は科捜研で働く元妻のホン・ジョンアに協力を求める。
この元夫婦のやり取りはなんかホンワカしたり、笑えたり。

6話目65分。
ヒョンスは陪審員立ち合いの中で行われた現場検証の最中に気を失って倒れちまう。
ヒョンスを犯人やと信じて疑わないパ ク・サンボム刑事は、ホンマ蛇みたいや。
そんな姿を見ても逃げるための演技だと考えてた。
ジュンハンに代わり、初めて公判での弁護を担当することになったスジンは緊張の中、陪審員の心をつかむことに 成功する。
なかなかやるなぁと感心した。
プクファと同居していたユン・ヒョジョンが、事件前 に絶交して家を出ていったと知ったジュンハンは。。。
自我の踠きやなぁまさに。

7話目63分。
無実を主張する気力を失ってしまったヒョンスは、 自分が発見した時にグクファはまだ生きていたのかもしれないと思うようになる。
ホンマここに来ても、もしやヒョンスが事件を犯したんじゃないかと、疑いを拭えないように演出されてて、巧いなぁと思た。
拘置所でも相変わらずドゥシクに暴力を振るわれ続けていたが、 ジテのアドバイスで変わっていく。
一方、ジュンハ ンはヒョンス以外の容疑者が警察や検察から取り調べすら受けていないことに憤りを感じていた。 ジュンハンに頼まれて人 として出廷したジョンアは現場に残された証拠の矛盾点を指摘する。
こんときのタイトル副題は『変身』将にヒョンスの皮が捲れ成虫になるように感じた。
演技が巧いってことやなぁ。

最終話8話目79分。
ヒョンスはジテの助けもあり拘置所で強く生きていくすべを見つけ出す。 ジュンハンは何人もの容疑者を問い詰めるが結局は誰からもグクファ殺害の証拠を見つけられずにいた。
最後の手段として担当刑事のパク・サンボムを証人申請したジュンハンは、ヒョンスを犯人にするためにサンボムが証拠を操作してい たと指摘。
そんなジュンハンの訴えが届いたのか陪審員の評決 は無罪となるが、 最終的に判事が宣告したヒョンスの判決は。。。
今回は、かなり抑揚のある内容で最終話にふさわしい話になってたけど、一度汚名をかけられたら人は中々生きるのは難しいとシュールな終わり方でした。

全話とおして、主人公の精神の成長をみれて、それをこなすキム・スヒョンにますます惚れてしまいました。
重い話ながら時に笑いもでる演出は韓国ならではだし、個人的にはとても良かったです。

全国的に寒波が来てるみたいですので、風邪などに十二分にお気をつけください。
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