こたつむり

SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜のこたつむりのレビュー・感想・評価

4.5
世の中に遍く存在するもの全て。
楽しむことが出来れば“娯楽”と呼んで良いと思うのです。相対性理論だって、橋脚に作用するモーメントの算出だって。楽しければ娯楽。そこに上下の差なんてありません。

それを指し示したのが本作。
まさにギャグとシリアスが上手く混在させた“堤マジック”の到達点。『ケイゾク』や『トリック』を描いてきた先に見ることが出来る光。もうね。賛辞しかありません。

特に『ケイゾク』の続きであることが泣けるのです。あの作品で攻めて攻めて攻めきれなかった部分。そこに到達できたことが…とても嬉しいのです。やはり、技術の進歩って大切ですね。

あと、音楽も良いのですよねえ。
あのメインテーマが流れてくるだけでね。涙腺直撃。うほ。泣ける。

また、オマージュも見事な限り。
テレビドラマは“本歌取り”が顕著な分野と耳にしましたが、映画や漫画などジャンルに囚われず、広い視点で取り入れているのです。第九話(辛の回)の元ネタも最近観ましたが、本家にも勝るとも劣らない演出でした。

ちなみに映像におけるマンガ的な演出をオシャレなものに昇華したのは堤監督…という認識で間違っていないでしょうか?本作以後、そういう作品が増えたような気がするもので…。

何はともあれ。
頭脳と肉体に訴えかける究極の娯楽作品。
何が楽しいかは人それぞれですが、否定しないように物語を受け止める姿勢が“最も大切”だと思います(但し、作品の悪い部分に言及しないこととは別の話)。