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Bad Buddy Seriesのkazataのレビュー・感想・評価

Bad Buddy Series(2021年製作のドラマ)
3.5
GMMTVウォッチャーにはお馴染みのNanonくん(子役からのキャリアがあって『The Gifted』シリーズ等で主演の子)が満を持してBL作品に出演!?と言うことで製作発表時に話題になったとかならなかったとか……な大注目作。始めのうちはほぼリアタイぐらいのペースで見ていたのに、段々と試聴ペースが落ちていき、ようやく最終話を見終える運びとなりました。

少女漫画ではなく少年漫画的なノリ(二人のパワーバランスが対等=良きライバルなのがいい!)のラブコメ系BLだから見やすいし、付き合う相手の性別じゃなくて家柄が問題(定番の"ロミジュリ"展開)になっているのも良きだし、現実世界で同じ大学&同じ学科の先輩後輩というOhmくんNanonくんがキャッキャと楽しげに演じているのを眺めるのも親戚的な目線で(Ohmくんで言えばデビュー作?な『Make It Right』から、Nanonくんで言えば台詞なしのチョイ役出演の『 Hormones2』から見てるんで…)微笑ましかったんだけども、、、結局はキャストのファン向けの作品止まりになってしまった印象でした。

所々で雑な演出が見受けられるのも惜しくて。
例えば、ラグビーを描きたいんなら「試合後はノーサイドの精神」(それって万国共通だから!)もちゃんと描いて欲しかったよね。
(やりたい展開は理解できるけど、だったら普通にサッカーで良くね?)

あとは、男同士の友情が恋愛に発展する(置き換わる)までのハードルが低いのも「何だかな…」と思う反面、「それぐらい軽く乗り越えられちゃうほど性別の違いなんて大した問題じゃない時代になった」というのは喜ばしいことなのかもしれないのかな。
(現にタイの若者の中では同性愛についてかなりオープンマインドになってきたんだとか…)

そして、やっぱりこの手の話(友情から恋愛への進展話)は『I Told Sunset About You』の丁寧な演出と比べちゃうとどうしても見劣りしちゃうよね。
(例えば、ep5の重要な屋上シーンなんかはITSAYのep2冒頭の屋上シーンの演出を見習うべきかと!「それぞれのキャラが見ている方向=身体の向きを簡単に一致させんなや!」って叫びたくなっちゃいました 笑)
(ちなみに、ITSAYでは気持ちのズレを身体の向きの不一致で表現し、その気持ちのズレが解消した時に初めて二人の視線と身体の向きが一致する…的なことをサラッと描いていました)

余談的には、Nanonくんの歌声が何度聴いても地声と一致しなくて戸惑っちゃうのと、MilkちゃんとLoveちゃんが可愛すぎるからもっと物語に絡んできて欲しかったです。
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