トケグチアワユキ

カナカナのトケグチアワユキのレビュー・感想・評価

カナカナ(2022年製作のドラマ)
1.0
NHKは通称朝ドラという月金帯(数年前までは月土)の15分の連ドラをずっと昔から放送してる。
で、その夜版をやろうと2022年に月木帯15分という放送枠を地上波につくった。

朝ドラは局の看板番組なので、自局ドラマ制作部が総力を結集し、老若男女すべての方々に楽しんでいただけるよう、準備に3年以上かけて題材となる人/場所/脚本/キャストなどを選び制作する。
それでもコロナ禍では放送に間に合わない事態が発生するほどギリギリまで制作している。

ところが夜ドラは予算も何十分の一だし、とりあえず外部制作会社に企画・制作を募り、もちろん放送期間半年なんて大規模なのは無理で、ターゲットを若年層にしぼってるので、そんなに興味つなぎ切れないしで、だいたい12回(3週)から32回(8週)で完結するものにした。
困ったことに、企画が思うように集まらないのか制作が進んでないのか、再放送が不自然に出てきてる3ヶ月後の現在。
だって、BSで週1放送中の星新一ドラマ(全20回)の既放送分12回をぶっ込んでみたり、5年前のネプチューンを使った大河ドラマのパロディコント(15分4回完結)をひっぱり出してきたり。
枠つくって3ヶ月でこれって、おかしくない?
しかも新作がことごとく面白くもなきゃ話題にもならない、古くさーいタイプばっかりで。


でさ、この夜ドラ第2作、枠が走り出して1ヶ月後にスタートした凡庸なドラマ。
たぶん録画はぜんぶ残ってる。
だけどまったく観る気になれない。
第2回までで止まってる。

フィクションだからさ、設定に難クセつけても意味ないのはわかってるけど、なんかもう、誰がこれ見るんだよ。
根は優しくて一本気なだけについ手を出しちゃう顔にキズのある男と、人の気持ちがぜんぶ読めちゃう少女って設定だけで、上っ面しか描きませーんって宣言してるようなもんじゃん。
この宣言どおりの冒頭で、モチベイション保てませんって。
もうドラマも映画もヤクザもしくはそれ紛い禁止。
現実のヤクザがはるかに高度化してるのに、こんな設定いらねぇって。
心が読めるってのも安易だって誰でも知ってることじゃん。
こんなん、GOを出すプロデューサーがバカでしかない。
週1のよるドラ時代のが、はるかにアタマ使ってたよな。
プロデューサーや編成にヴィジョンがなさ過ぎ。