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トレミー・グレイ 最期の日々のEDDIEのレビュー・感想・評価

トレミー・グレイ 最期の日々(2022年製作のドラマ)
4.2
サミュエル・L・ジャクソン主演で描く認知症ドラマ。ヒューマンドラマとスリラーそれぞれの旨味を内包した作品で、とにかくサミュエルの若い頃、認知症時、認知症解消による知能性高い部分と幅広い演技が堪能できる。しかし、何よりも作品の性質上結末が見えているにも関わらずさらに一歩上の結末に仕立て上げた脚本には唸った。涙なしには観れない

▼Twitterに投稿した各話短評

◆ 第1話
“レジー”
認知症を患う老人トレミー。彼はウィスキーを嗜みながら来訪者を揶揄う。
「本当に俺の大甥か?」
疑り深さとは裏腹に大甥のレジーに唯一信頼を置く。そんなレジーに事件が。
認知症の進行を恐ろしくリアルに描くドラマ。

◆ 第2話
“ロビン”
家出したロビンは大甥を亡くし孤独なトレミーの下を訪ねる。汚い室内を見て大掃除を決意。ロビンの生活能力の高さに感服。認知症のトレミーの物言いにも動じない。そしてレジー銃殺の真相を探るべくトレミーは新薬の投与を決意する。

◆ 第3話
“センシア”
認知症改善薬、グレイにとってはまさに特効薬。記憶が嘘のように思い出されていく。研ぎ澄まされた洞察力は若さの象徴。そしてグレイの愛するセンシアとの過去の一幕が明かされていく。若かりし頃もサミュエル自ら演じててウケる。

◆ 第4話
“コイドッグ”
認知症だった老人がまるで20歳も若返ったように。明らかに要介護認定状態からの変わりように驚きを隠せない近親者たち。独居老人の元、住み込みするロビンは財産目当てだと疑いをかけられる。けどグレイがしっかりしすぎなのよ。

◆ 第5話
“ニーナ”
トレミーに最期の時が近づく。特効薬の効果はてきめんでも一時的。彼はその間に身辺整理をしながら大切な大甥レジー殺害犯人に見当をつける。親族や医者を集め彼は決心を吐露。結末が見えるからこそロビンと培った関係性が切ない。

◆ 第6話
“トレミー”
どんなにあなたを献身的に思い続けただろうか。全てはおじさんの意思。親族以上にトレミーを支えてきたロビンとの絆。最終話…迎える展開は覚悟してたのに。画像を見るだけで思い出して泣けてくる。認知症の新感覚ドラマだった。
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