ドラマも全部観てるけど、見直したスペシャルの感想さん。
大好きなシリーズだけど、改めて
古沢良太の脚本のトリッキーさに脱帽した。
だって、古美門と真知子という圧倒的なキャラクターがいる作品なのに、最下層のたかり弁護士だけど、病院という巨大な組織に、立ち向かう九條の方が主人公だし、正義なんだよ。
リーガルハイという、勝利こそ命の古美門が倒す相手が、こうも正攻法で這い上がってこようとしてこられると、
なんだか、九條の側を応援したくなってしまう。
どちらかというと、
たかり弁護士だった九條が、困ってる女性を助けようとしたことをきっかけに、大病院に立ち向かい成長していく物語。
が中心となっていて、
古美門と真知子がこの物語の九條成長のきっかけとしての役割で出てくるって感じがする。
堺雅人演じる古美門研介と新垣結衣演じる黛真知子っていう、圧倒的ブランドキャラクターをサポートのように使うとは何事?
それともただ、大森南朋にシリーズを食われたか。
こんなシリアスな感じじゃなかったろ。
敵キャラの方に同情を持って行かせてどういうつもりだ、ってギリギリまで思ってるんだけど、
ラストの古美門と九條の真っ向勝負。
演技派二人のぶつかり合い、長台詞バトル。
ここで、
安定の古美門、真知子によるコミカルな笑いや、
同情してしまう九條側の立場を
きゅっと引き締める、冷静な古美門の発言。
そんなトリッキーな脚本があるか?
あー、やっぱり古美門最高!!!!堺雅人は素晴らしい!!!真知子ちゃんは可愛い!!!
可哀想な未亡人、吉瀬美智子と
最低だけど、強い正義感があって、頑張ろうと成長していく九條
を通して、一度は視聴者の心をぐらつかせることで、より古美門の最後のメッセージを強調しているんだよね。
すご。
涙を溜めながら吠えまくる九條。
たかりに戻ると言ったけれど、
いつかまた続編があるなら、古美門とはまた違うやり方、攻撃方法で、
戦う姿を見せて欲しい。
九條が成長した上で、改めて、
堺雅人VS大森南朋を魅せて欲しい。