シリーズ初のテレビ作品。
そのため、あらゆる制限が変わってくる。
いくらCMが入ると言っても、20分程度で10話となると従来の密室での殺し合いでは話がもたないし、映画版につなげるとなるとどうしてもサイドストーリーを作らざるを得ない。
そこで同じクラスの10名という設定にする事で、警察も捜査に乗り出すという根拠を作れるし、クラスメイトゆえにそれぞれの愛憎関係も盛り込める。
それらを人狼ゲームと並行して描くのが今回の大きな特徴となる。
脚本がしっかり練ってあるのでラストまでしっかり見れるし、時間があるため駆け引きも丁寧に描ける。
そして何よりシリーズの綾部監督だけに演出が安定している。暗い雰囲気を出すのも上手いが、何よりこの監督は、素人に近い演技陣から上手くパフォーマンスを引き出す力に長けている。
個人的にはテレビになった分、お互いの殺し合いのシーンが無くなって、サスペンスとしての質が上がったと思う。