トケグチアワユキ

吉祥寺ルーザーズのトケグチアワユキのレビュー・感想・評価

吉祥寺ルーザーズ(2022年製作のドラマ)
4.1
どこで味をしめたのか、またも秋元康原作のドラマ。
もうアイドルプロデュースも頭打ちってことなのか、飽き飽きしたのか。
とはいえ、そこは元放送作家。
このドラマがおもしろくないかといえば、そこそこおもしろい設定にはなっている。
ま、原作ってどこまで首つっこんでるのかわかんないけどね。
立ち上げの会議で誰かの書いた原案にアドヴァイスしただけで、あとよろしくぅでも、ネームヴァリューを欲しがるプロデュース側からすれば原作って言いたいかもしれないわけで。
でも、先入観で食わず嫌いはモッタイナイ。

脚本には劇作家/演出家としてそれなりのキャリアを持つ俳優の池田鉄洋など劇作家が多く入ってて、ドラマは彼らの得意であろう限りなくワンシチュエイションのコント的ヴァリエイションの積み重ねだし。

そうそう、これ観ながら、ああ新しいシットコムかもなぁ、って思ってたんだ。
ま、意味は調べてね。

ここに集められた俳優陣は、そのまま下北沢の小劇場に放り込んでも、通用するどころか名作が誕生する予感さえするし、カネ払って観に行くのも悪くないかなと思う。

特に田中みな実を、出自を理由に見くびっちゃいけないと感じた。
野際陽子以来のアナウンサー出身俳優として重要な存在になると思う。
ていうか単純に、このひとウマいなぁって思った。頭いいんだよ、ホントに。
そして、まっすーはこういう冴えないタイプを演じさせたら抜群だし。
全員、安定感もあるし、コミカルでホントにいいメンバー。

各メンバーの謎エピソードとゲスト俳優陣の人選も(高校生ひとりを除けば)実力派揃いでチカラ入ってるなあって感じたし、けっこう観ごたえがあって、毎回配信されるのを待っている状態だった。

ジャニーズは難しいかも知れないけど、他のレギュラー陣で下北沢に進出するのも悪くないと思うよ。
吉祥寺から井の頭線1本だし、チケット代以外のハードルはそんなに高くないんじゃないかな。