「誰もが嘘をつく」
ロサンゼルス。事故を機に鎮痛剤依存になってしまった刑事弁護士ミッキー・ハラー。リハビリで一年の休業を余儀なくされた彼は、ある日突然裁判所に呼び出された。前夜、事務所駐車場で殺害された弁護士ジェリー・ビンセントの仕事を引き継いで欲しいというのだ。ジェリーは遺言で何かあったら依頼人をミッキーに譲る旨、遺言を残していたという。ミッキーは了承し、早速法廷から法廷へと駆けずり回ることになった。ジェリーの依頼人は、安物ネックレスを盗んだヤク中イジーや警官に殴りかかった青年テレル、公園で銃を乱射した精神病の元軍人ワイムズなどなど山ほどいるが、トレヴァー・エリオットは最重要であった。ゲーム会社〈パララックス〉CEOのセレブで、妻ララとその浮気相手ヤンを射殺した容疑で起訴された男。エリオットは無実を主張しているが、現場にいたことと発射残渣が体についていたことから圧倒的に不利な状況だ。しかも初公判は来週で、パララックスの買収契約までに無罪を勝ち取らなければいけないから審理も延期できないという。ミッキーはジェリーが事務所に遺したファイルを洗うが、エリオット事件に関するものは残っていない。おそらくジェリー殺しの犯人が持ち去ったパソコンの中に、入っていたのだ。徹底的に準備不足のなか、ミッキーは果たして無罪を勝ち取れるのか⁈
「リンカーン弁護士」
マイクル・コナリーの傑作シリーズ2作目「真鍮の評決」をドラマ化。事務所を持たず、移動中のリンカーン後部座席で仕事をするから〈リンカーン弁護士〉と呼ばれる主人公ミッキー・ハラー。原作ではミッキーって「ボッシュ」の主人公ハリー・ボッシュの異母弟の設定ですが、このドラマでは描かれてません。「ボッシュ」とのクロスオーバーを期待したけど無理そうですね。
弁護士ってのはマルチタスクの達人ですね。ミッキーも膨大な数の事件をこなしていくけど、その姿が何ともカッコいい。調査員シスコ、秘書ローナ、運転手イジーも優秀で、チームワークが気持ち良いんです。そして裁判劇のカタルシスと上質なミステリのどんでん返し。全10話の長丁場ですが、一気見、オススメでございます。
