ろく

国民の僕 シーズン1のろくのレビュー・感想・評価

国民の僕 シーズン1(2015年製作のドラマ)
3.8
やっとファーストシーズン全部観たぞ。

まあ翻訳がひどかったりしたんで途中、心削られたけど、それでも「ウクライナ」のことを知ることができただけでも僕にとっては良かったと思う。こんなドラマが出来てしまうくらいウクライナの内政は問題なのと感じて、でもそれは日本の安倍政権を揶揄した「新聞記者」ともすっかり重なってしまった(こっちはコメディだけど)。

怖いのは「ペンは剣よりも強い」ってことにならないことで。だって実際ここまで国のことを心配するゼレンスキーにロシアは攻撃を仕掛けてしまった。まず「戦争を仕掛ける」ほうが間違っているんだよ。しかも仕掛けているのは大国ではないか。そこに大義は全くない。でもこんな「ペン(表現)」をロシアは、いやプーチンは赦せなかったのかもしれない。だからなんとも愉快なコメディのはずなのに今のウクライナを考えるとどうにも寂しい気持ちになってしまった。日本だって笑ってられないのよ。

ドラマの中ではとっても綺麗なウクライナの街を見る事が出来る。戦争していたって、それ以前は僕らの街と変わらないんだ。それがあんな風になってしまう。この怖さをこんなドラマで伝えてしまうとは製作者も思っていなかっただろう。皮肉である。でも僕はこのドラマにそんな怖さを読み取ってしまった。哀しいことなんだよ。

ゼレンスキーはとっても愉快で演技上手で、なるほど、国民に人気があるのもわかる。彼を全面的に正しいとは思わない。そう思うには僕の情報が不足している。でもそれでも、攻撃を仕掛けたロシアが悪いことはしっかり思わないといけない。

ウクライナに平和を。

※ロシアを挑発したからいけないんだって論理があるが、それは「ミニスカートを着るから襲われるんだ」というくらい失礼な意見だと思う。暴力行為に訴えるものに対し、全面的に「否定」しなければいけないはずなんだ。
ろく

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