傳柔と盛との波瀾万丈のラブ史劇だけど、それだけではない数多くの人間が織りなす陰影が厚みのある群像劇になっています。傳音(フイン)は母の仇を打つべき身を捨てて仇の家に妾となって入り込み1人を殺すが子をなした男には情が移り殺すことはできない。この微妙な心の動きは従来の華流歴史ドラマではありません。皇太子のエピソードも切ない。疑心暗鬼が善良な人間を悪人に変え、佞臣がつけ込みます。陸盈盈(りくえいえい)も権力者のお嬢さんだったのが愛した人に人生をかけた結果、ジェットコースターのような人生になり、著しい人間的成長を見せます。久々に満足度の高い華流ドラマでした。
