EDDIE

競争の番人のEDDIEのレビュー・感想・評価

競争の番人(2022年製作のドラマ)
3.0
公正取引委員会の存在意義ややってることを知る意味では観る意味は大きくあった。
ただ、ドラマとして観た時に全体として細部に突っ込みどころが多く散漫な印象。主演の坂口健太郎がほとんど登場しないエピソードがあるなど、坂口健太郎のファンというわけではないがファン目線に立つとちょっとどうよと思う脚本にも疑問符。
すっきり10話で終わらせておけばよかったものの、最終話11話があまりにも蛇足すぎた。

ドラマ『スーツ』を皮切りに記憶力あるキャラクターが使われすぎて食傷気味。同クールの『石子と羽男』とも設定上の被りがあり残念だった。

以下、Twitterに投稿した各話短評。

◆ 第1話
“企業の不正を暴く、ニューヒーロー誕生!”
坂口健太郎&杏W主演ドラマ。日本で800人しか職員のいない公正取引委員会にスポットを当てる。山本耕史が専務をするホテルグループの不正取引の是非を問う。狡猾な手段はまだしも、証拠隠滅の行為があからさますぎ。

◆ 第2話
“執念のリベンジなるか!”
下請け業者のイジメで暴挙のかぎりを尽くすホテル天沢の専務山本耕史。不正な証拠がつかめずにいる公正取引委員会の面々だがどうにか専務不在のタイミングを狙う。杏と坂口健太郎の考えの相違。どちらが間違いでもなくこの対比が良い。

◆ 第3話
“ついに決着!ダイロクは不正を暴けるのか⁉︎”
杏ちゃんが山本耕史をシメる!
何度も何度も不正を暴くために仕掛けをしても逆手を取られた公正取引委員会のみんな。ついに天沢グループの決定的証拠を掴む。坂口健太郎の記憶力という特殊能力ありきなのがなぁ。

◆ 第4話
“強盗殺人犯が下請けいじめ⁉︎”
超大手企業の優越的地位の濫用がテーマ。下請け会社は安い価格設定で対応せざるを得ない。取引を切られたら一気に立ち行かなくなるからだ。吉沢悠のどっちつかずな演技が巧い。逆説的に予想の逆をいく展開で面白かった。

◆ 第5話
“情報漏洩⁉︎公取内部に裏切り者が?下請けいじめ、ついに決着!”
大きな権力からの圧力。なぜ検察はアレス電機を見逃すのか。下請け30社は立ち上がるも状況は悪い方向に。
「下請けならいくらでもいる」からの代わりの会社が喜んでやると言ってますまで短すぎ。

◆ 第6話
“着物業界の女帝が私的独占?”
呉服屋業界の女帝真飛聖と若手社長萩原みのりの対立。逆転の発想的なアプローチは面白いけど、公取の行動が全部仕事の進め方としておかしいものばかりで、しかも先が読めてしまう。地上波ドラマだからこれぐらいでいいのか。

◆ 第7話
“ランキング操作が発覚!?”
今回は通販サイトの独占禁止法違反。ファッションブランドの栄華と失墜。業界No.1の座に君臨する企業は不正をしているのか。相変わらず調査対象に肩入れする白熊ちゃん。にしてもメインの1人坂口健太郎をここまで出さないって凄い。

◆ 第8話
“最終章!最大の敵と激突!”
小勝負こと坂口健太郎の過去が明かされる。彼は子ども時代に何があったのか。下請け建設会社の裏で暗躍する元請け大手ゼネコンと官僚の小日向文世。いやぁ悪い顔してる。前回に対して今回は杏ちゃんが出番少なめ。エンクミ可愛い。

◆ 第9話
“最終決戦!立ち上がるHEROたち!恐るべき脅威の連続”
ついに黒幕を追い詰めた小勝負と公取…かに見えたが。常に先を越され上手を取られる。優しい表情で不気味に微笑む小日向文世が実に巧い。
上司の本庄が長年調査してきた藤堂の陰謀。まだ明るみに出せない。

◆ 第10話
“宿命の戦い、ついに完結!”
いやいや、めっちゃ綺麗な終わり方!って思いきや、これ最終回じゃないん⁉︎え、小日向文世の陰謀を暴いた。それでいいじゃない。次回最終回⁉︎内容以上に︎それが気になった。そして地方に飛ばされる坂口健太郎。どう締める?

◆ 第11話
“最終回!ダイロク最後のチーム戦!”
小勝負が愛媛に飛ばされ、公取のダイロクは4人に。最終回にして真のチームに!としたいのだろうがやはり蛇足じゃないか。10話がうまくまとまっていたので、番外編としてやるような内容に感じた。人質のくだりも無理がある。
EDDIE

EDDIE