あんへる

I”sのあんへるのレビュー・感想・評価

I”s(2018年製作のドラマ)
4.8
遥か昔、子供の頃、ジャンプでやってたちょっぴり大人向けでエッチな漫画。
自分の知ってる原作情報はそれくらい。

子供ながらに好奇心で毎週、なんとなく親や兄弟に隠れながらコソコソと、今思えばエロ本感覚で当時はドキドキしながら読んでた記憶があるなw
まぁ当時はガキんちょだったんで、基本エロいシーンにしか興味がなく、流し読みしてただけだから当然話の内容なんて記憶には無いし、そもそも真面目に読んでた所で男女の色恋も機微もなんのことかもよく知らん子供には到底理解できてたとも思えん。

んで、そこそこのいい大人になった今日この頃、この実写版がたまたま目に留まったんで何の気なしに観てみましたよ。

そしたら、はい。見事にどハマりです。一気見です。
ちょっとシンプルに感動した。素晴らしすぎる。
もう刺さる刺さる。
なにこれ、めっっっっっちゃエエやーん!
ここ数年、日本のTVドラマというドラマをまともに観た記憶が無かったが、ちょっと驚いた。凄くイイ!

というか、自分の朧げな原作の記憶でも作品の良さが明確に理解できるのが何よりスゲェ。
この実写化のクオリティの高さよ、くどいようだがマジでスゴくないですか!?
具体的に何がとは言わんが、実写化と名の付くモノには今まで散々泣かされてきたんで。
その分の感動量が凄まじい。やればできんじゃん。

特に4人のヒロインの造形が途轍もなく芸術的だったんだよ。
原作とのキャラクターの差異やら違和感とかは正直あれこれ語れる程詳しくはよくわからない。
でも一人一人がとても魅力的で輝いていると思う。
こういった男性誌少年誌系の恋愛漫画のヒロインって、実写にすると原作に寄せすぎるあまり、大体現実性に欠け、あまりに浮世離れしすぎてキャラクターとしてノりきれない傾向があったりするけど。
その点、この作品はそれぞれ演じる女優の方々が素晴らしかったのか、現実と空想の成分バランスが丁度良く自然なキャラクターに感じた。
それでいて、漫画チックなテイストも確実に香ってくるビジュアルへの拘りはオタク心をイイ感じにくすぐってくれるよね。たまらねぇ。

ちなみに頗るどーでもいいとは思うが、個人的に4人のヒロインの中で順位付けをすると、
【❤️】 泉>藍子>いつき>>>伊織 【💔】
って感じです。
特に泉と藍子を想うと何とも切なく胸に来るものがある。。(いつきもだけど
自分ってつくづく報われないヒロインに惹かれる生き物なんだなぁと感じる…w

逆に伊織には途中から段々と嫌悪感的なものが芽生えてきた。
まぁメインヒロインだし、他のヒロインに比べて色々優遇されるのは当然だけどさぁ…
正直もう最後の方とか只の自己チュー女にしか見えなくなってたよね。
でも演じてる白石聖さんが超絶美少女だったんでそれも上手く緩和されてました。

まぁ嫌いで言ったら、間違いなく観てる人達が一番腹を立てたのは一貴だと思うけどね。
もうこの手のハーレムものの典型的なダメ男系主人公。
ある意味それが男という生き物の愚かな部分を体現している訳で、恐らく男子諸君なら何処となく己を見ている様な気分にもなっただろう←(自分に言ってる)
ただそれだけに、泉ちゃんを泣かせた所には殺意の波動に目覚めそうだったぞ…(あの元カレ並みに)
でも俺ならぜってぇ泉ちゃんに悲しい思いはさせねぇけどなぁ!←

ま、そんなこんなで色んな感情が自分の中で渦巻いているんだが、それを全部含めて最後まで観て本当に良かったと思える。
もう終盤とか、あんなにムカついてた一貴の言動とか心情なんかが自分の胸に刺さりまくった。
気付けば自分でも引くくらいボロボロ泣いてたw

ご都合主義とでも、くだらない男の妄想だと思われても、それでもハッキリと言える。
俺はこのドラマが大好きだ。
ちなみに今原作も読みたくて仕方がない。

誰かを好きになるのは理屈じゃない
人を愛せることは奇跡なんだって、なんか柄にもなく純粋にそう思った。

素晴らしい実写化をありがとう。




P.S. この位のクオリティで次は是非ジャンプ系繋がりで「いちご100%」辺りを実写化してくれることを勝手に願っております。
あんへる

あんへる