みーちゃん

ウ・ヨンウ弁護士は天才肌のみーちゃんのレビュー・感想・評価

ウ・ヨンウ弁護士は天才肌(2022年製作のドラマ)
4.5
韓国で絶賛放映中。あと2話で完結。ラストを知っている人はまだ誰もいないわけだけど、来週の配信まで待てない!ので、もう投稿することにした。

特に第9話の完成度の高さに唸らされた。これだけで一本の映画を観たような充足感がある(なので今回はここに絞ってレビューします)。

事件によって毎回テーマが変わるのも醍醐味で、このエピソードでは韓国の極端な学歴社会、勉強漬けにされる子供たちのストレスが描かれている。これ自体はベタだし、展開に突っ込みどころもあるのだが、決して"ありきたり"では収まらないのが韓国ドラマの流石ポイントだと思う。

しかもウ・ヨンウ弁護士が自閉スペクトラム症であることが、このエピソードの中では、どの場面においても障害になっていない(だから障害という事象は社会が起こすもので人ではない、と自然に感じ取れる)。制作レベルの高さは勿論、ゲスト出演のク・ギョファンがいい。ク・ギョファンによって、ドラマが確実に一つ上の次元に引き上げられていた。

クジラのCGも毎回楽しみで、第9話では狭い水槽に入れられて背ビレが曲がってしまったシャチが登場するのだが、この描写が大変素晴らしく、これも充足感に繋がっている。
(1話あたりの制作費が約1億2500万円というのだから実際にレベルが違う)

最後に、もう一つ楽しみなのが、上司を演じるカン・ギヨン。彼の繊細な顔芸と、やり過ぎずに的を得たアドリブに、いつも声を出して笑っちゃう。どんなにシリアスな場面でも、その要素を忘れないところに懐の深さを感じ、益々ハマってしまう。