天才的な頭脳と自閉スペクトラム症を持つ、大手法律事務所の新人弁護士 ウ・ヨンウ(パク・ウンビン)がさまざま事件を解決し、真の弁護士に成長する、ヒューマン法廷ドラマ。一つ一つの裁判を縦軸に、主人公ウ・ヨンウの恋愛をはじめ、キンパ屋を営む父親との関係、主人公を産むやいなや捨てた大手弁護士事務所の所長である母親との関係、主人公が務めるようになった法律事務所の上司や同期の2人の同僚との関係、小学校時代からの親友との関係などを横糸に物語が紡がれる。他人に気遣いの言葉をかける配慮のできない自閉症の主人公だが、結局は他人の事情を慮る力を持ち、一番傷つきながら、たくましく成長していく。出演者の演技力やこだわりも半端なく、普通は描かれもしない裁判官たちまで個性豊かな人間であることも分かる。それでいて、どちらが勝つかわからない裁判。たとえ負けても、それぞれの裁判官の判断には納得できる内容がある。ときには、相手型の弁護士に学ぶこともある。クジラやイルカが大好きなウ・ヨンウだが、ポイントポイントで魅せるCG映像と音楽が気持ちいい。最高の作品だ。今年、この作品を観ずに過ごしてはいけない。