浅野公喜

ザ・トラベルナースの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ザ・トラベルナース(2022年製作のドラマ)
3.8
マサキ・オカダとキイチ・ナカイの二人がそれぞれ歩と静というナースマンを演じる医療ドラマ。

アメリカ帰りで時に理不尽な状況に対し強く怒りを露にする熱血タイプな前者と、冷静沈着且つ紳士的でありながら内なる情熱を秘めたミステリアスなタイプな後者のコンビは時にユーモラスでドラマティック。意見考え方行動が違う対照的な者同士だからこそ、何が患者にとって、医療現場にとって、そして広い視点で見れば人間にとって大事なものなのか考えさせる内容だったと思います。二人が居候する寮のナース達はじめ脇役達も個性的で面白いのですが、トワ・アラキ演じる余命僅かの映研の学生が特に印象的なキャラとして存在。本人の意志を尊重し、彼のメッセージを込めナース達も参加した映画撮影は胸が熱くなりました。

静が倒れ、「遠い所へ旅立つ」という占いも伏線として機能する最終回は、ベタな終わり方かと思いきやこの設定ならではの更なる展開が用意され、歩が最後受け取るある物によって明らかになる二人の関係性がちょっとした感動を呼びます(何故静が歩をちゃん付けで呼ぶのかも分かります 笑)。
浅野公喜

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