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モダンラブ・東京のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

モダンラブ・東京(2022年製作のドラマ)
4.3
米紙「ニューヨーク・タイムズ」に掲載されたコラムをもとに、実話をもとにした愛にまつわる物語を描いたAmazon Originalドラマ『モダンラブ』。
2019年にアメリカで製作され、世界中で大きな話題を呼んだ。
そんな『モダンラブ』が、舞台を東京に移し『モダンラブ・東京~さまざまな愛の形〜』として新たなストーリーを描き出す。
東京を舞台に、マッチングアプリでの出会いやシニアラブ、セックスレス、国境を越えた恋などをオムニバス形式で描いたモダンラブ・東京~さまざまな愛の形~」。
水川あさみ、前田敦子、榮倉奈々、柄本佑、伊藤蘭、石橋凌、成田凌、夏帆、永作博美、ユースケ・サンタマリア、ナオミ・スコット、池松壮亮が出演したほか、声のキャストで黒木華、窪田正孝が参加している。
本作のショーランナーである平柳敦子は「各話の元となったオリジナルのニューヨーク・タイムズの記事も、最後は希望のもてるものを選びました」「素晴らしい監督と脚本家の方々、そして才能溢れるキャストの皆様とのコラボレーションで、ユニークで面白いオムニバス作品になっています。どこか心に響く瞬間が各エピソードにありますので、楽しみにしていて下さい」とコメントしている。
6つの実写作品と1つのアニメーション作品で構成された「モダンラブ・東京」は、10月21日にPrime Videoで配信開始。
平柳、廣木隆一、山下敦弘、荻上直子、黒沢清、山田尚子が監督を担当。脚本は平柳、黒沢久子、龍居由佳里、荻上、黒沢清が担った。
水川あさみと前田敦子が共演した母乳育児にこだわる母の奮闘と苦労が描かれる第1話は、育児にまつわる様々な神話に振り回されながらも子供の為に最善を尽くす母の愛が描かれた。
伊藤蘭と石橋凌が共演したマッチングアプリで出会い初デートに臨む2組のカップルが描かれる第3話は、若気の至りや黒歴史があっても歳を取り成長したらあんなことがあったから今の自分があると笑い話に出来るから歳をとるのもいいと思えるエピソード。
夏帆と成田凌が共演した鬱病の妻と夫の第4話は、体にお相撲さんが乗っているような倦怠感などの鬱症状のユーモラスな描写や鬱病の妻に寄り添う夫の優しい愛にほっこりするエピソード。
池松壮亮とナオミ・スコットが共演した第6話は、リモートの英会話教室での出会いなどを除くと王道のラブコメディが楽しめるエピソード。
黒木華と窪田正孝が共演した7話では、自分の好きなことや夢や人に勇気を出して一歩というか1ミリ踏み出す大切さと不器用な恋にほっこりしたエピソード。
他にも、榮倉奈々と柄本佑が共演した第2話のセックスレスの夫婦のエピソードや黒沢清監督のエピソードも面白く、「ジェンダーなどに捉われず様々な愛を描く」「何が正しい愛か決めつけない」「人間愛に満ちたストーリーと展開であること」「あくまでもユーモラスなタッチで描く」と自分が思う「モダンラブ」の定義に沿った人間愛に満ちたオムニバス・ラブコメディドラマに満足した日本版「モダンラブ」。
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