サガルマータ

FARGO/ファーゴ 始まりの殺人のサガルマータのネタバレレビュー・内容・結末

FARGO/ファーゴ 始まりの殺人(2016年製作のドラマ)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

ドラマも記録できることを今更知ってしまった
素晴らしいストーリーだった
世の中はおかしくなってしまったのか、それとも安定した日常を取り戻せるのかというのが主軸
立場の弱い人間のことを積極的に扱う内容で、大きな敵に直面したゲアハルトを始め、先住民もそうですが、特に女性についての対比が目立ちます

普通の妻で満足するベッツィ
普通の妻では満足できず、ビジョンの見えない自己実現を追い求め、その障害になる子作りにも消極的なペギー
自己実現ではなく、家族への想いから力を求めるフロイド
女性蔑視の父親の元に生まれ、強い男に支配されることに安心感を見出す、女性の立場の弱さを象徴するようなシモーヌ

UFOの意図は、あれが現実なのかどうかも含めて難しいですが、あれに対する反応でその人間の異常さの程度がわかります
歪んだ人間ばかりですが、一番おかしいのはUFOに全く動じないペギーですよというメッセージが含まれていそうです
よくよく考えると、悪い環境の中で生きてきたわけでもないのに、夫への想いはどこか薄っぺらく(夫のことを想っているようだが、自分のことをドラマのキャラのように考えている節もありその想いが本物であるか怪しい。夫が死んだ後最終的には自分のことばかり話している)、あれほどの残酷さを見せる彼女は、行動に具体的な動機が見当たらないあたり他のキャラクターとは一線を画しています
しかし死がほのめかされているベッツィを除き、ペギーが唯一五体満足で生き残ったことから、ただ単に彼女を否定するわけではなく、おかしいのは世の中であり、異常にならなければ女性は生き残れないという主張が含まれている可能性も考えられます

語りつくせないほど深みがあって目が離せない良いドラマでした