《命って、なんだろう?》
原作:沖田×華「透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記」
1997年、夏。
街の小さな産婦人科「由比産婦人科」で見習い看護師として働くことになった17歳の女子高生、青田アオイ(清原果耶)
・産婦人科の実情、産婦人科の光と影
・祝福される命、されない命、生まれることができなかった命
・仕事と妊娠の狭間での葛藤
・それぞれの妊婦さんに事情があるということ、それは妊婦さんだけの問題ではないということ
・不妊、中絶、死産、虐待、性暴力
・アオイの語り、自問自答
・透明なゆりかごの意味
命の現実を目の当たりにした主人公の成長を通じて、命とはなにか?というテーマを問いかける。
院長:由比朋寛(瀬戸康史)
看護師長:榊実江(原田美枝子)
看護師:望月沙也子(水川あさみ)
アオイの母親:青田史香(酒井若菜)
第1回「命のかけら」
安藤玉恵
"私に与えられたもう一つの仕事は、命だったカケラを集めることだった“
"現実は私が思っているより残酷なのかもしれない”
"ねぇ見える?あれが外の世界だよ。ごちゃごちゃしてるけど、きれいでしょ?”
第2回「母性ってなに」
平岩紙、蒔田彩珠
"妊娠して謝る事なんてない”
"簡単に棄てられるようなものじゃないんだ”
"今でもよく分からない。私の中に何が生まれていたのか?菊田さんの中に何が生まれていたのか?あの子の中に何が生まれていたのか?
その生まれた何かに突き動かされて取った行動が、正しい選択だったかどうかは分からない。でも、その時感じたことに嘘はないと思う。私たちは、たった一瞬でも思ったんだ。目の前の小さな命をたまらなく愛おしいって“
"どんな気持ちで桜見たんだろうね”
第3回「不機嫌な妊婦」
田畑智子、平原テツ
"怒る人の気持ち、ちゃんと分かりたいんです”
"じゃあ、誰が悪かったのよ?“
"聞こえてはいない。でも、雄二さんには聞こえていた。安部さんにはそう信じてもらいたい”
"信じていたもの、当たり前だったものが、突然奪われる。そういうことは世の中では起きる。それでも、生きていかなきゃいけない。ねぇ、この世に生まれるって案外大変だよ“
第4回「産科危機」
葉山奨之、マイコ
"命が消えるってどういうこと?“
"きっと二人で止めたんだ。真知子さんと美月ちゃんと二人で”
"母体死亡を無くしたい“
"ここってそういう場所なんですよね“
"命が消えるって、やっぱり分からない。生まれるってことも、よく分からない。命ってなに?ある日、突然消えちゃうくらい儚いのに、私たちの心も身体も容赦なく突き動かす“
第5回「14歳の妊娠」
清水くるみ、花田優里音、長野里美
"産ませてくれてありがとう“
"この子もいつか自分がどんなふうに生まれてきたか知るんだろう。それは、たくさんの人の思いを知るってことだ“
第6回「いつか望んだとき」
西原亜希、村上新吾、モトーラ世里奈、イッセー尾形
"産まなきゃ、じゃないよね本当は。産みたい、だよね“
"できればやりたくない仕事だよ。だからね、僕はこう思うようにしている。アウス(人工妊娠中絶)は、いつか望んだとき、またちゃんと妊娠できるようにするための手術だ。だから、できる限り丁寧に処置をする。中絶も分娩も同じようなものだと僕は思う。どちらも新しい命を迎えるための仕事だよ”
"赤ちゃんは、生まれるのも大変だけど、生まれる前も大変。すれ違ってしまって、会えないこともある。でも、いつか、もう一度きてくれるといい。
(いつか望んだとき…)いつか、そんな日がきますように“
第7回「小さな手帳」
片山友希、酒井若菜
"これがあったから、今まで生き延びてこられた”
"私もお母さんになったら、あの人の気持ちがわかるのかな?”
"小さな手帳は愛で溢れていた。でも、その純粋な愛はずっと続くとは限らない。傷ついたり、ゆがんだりして、形が変わってしまうこともある。ただ、ほんの一瞬でも、世界中の誰よりも愛されていたという証があれば、私たちは生きていける。そして、いつか、誰かを愛することもできる気がする”
第8回「妊婦たちの不安」
水川あさみ、柄本時生、滝沢沙織
"わからないぶん、わかりたいって思う気持ちは強いです“
"働く女性が出産後も仕事を続けられる一番良い方法ってなんだと思いますか?
女性が復帰したいと思った時、いつでも戻れる職場を作ることじゃないかと僕は思うんですよ。僕も頑張ります。だから、諦めないで下さい。あなたはうちに必要な人です”
"頑張りましょうね。出産も仕事も“
"人1人育てるんだからさ不安はあるよ。子供のために何ができるのかとにかく悩んで答え探して、その結果、俺たち家族全員が幸せだったら、それが正解だよ“
"不安を抱えるって、そういうことか“
"自分が自分で無くなるのは怖い。辛い決断をしなきゃいけないのも怖い。それでも、前に進むしかない。妊婦さんって、強い“
第9回「透明な子」
根本真陽、占部房子、本田大輔、原田夏希
下総源太郎、宮本真希
"人間の頭は理解できないことが起きると感じるのをやめるのかもしれない"
"力になれることって、なに?”
"僕たちはそう信じて治療するしかない”
"そんな大人のために我慢することない!”
"なかったことにできますか?”
"望めば救いの手は差し伸べられる。私はそう信じることにした“
最終回「7日間の命」
鈴木杏、金井勇太
"ほんとの気持ちって?”
"今、こんなに普通なのに、すごく元気なのに…”
"正解も不正解もありません。周りのことなんか考えなくていい。お二人で決めてあげて下さい。じゃないと、きっと後悔が残ります”
"幸せにしてやりたかった”
"相手の気持ちがわからないって苦しいですよね。でも、絶対わからないんですよね、自分じゃない人の気持ちは。だったら、一生懸命考えるしかなくて、それで自分が出した答えを信じるしかない”
"ここは生まれる命と消える命が絶えず交差する場所。でも、トモヤくんは透明な子ではなかった”
"輝く命と透明な命。その重さはどちらも同じに思える。そして、思ったよりも重かった。だから、どんな子にも言ってあげたい。おめでとう。良かったね”
主題歌:Chara「せつないもの」
かなり踏み込んだ内容であり良いことも悪いことも真正面から描いているので、目を背けたくなるような辛すぎるシーンも多くありますが、現実を知るという意味で重要な作品になっていると思います。
※一話一話がかなり重いので、イッキ見ではなく、一話ずつを噛みしめながら見るのが良いかなと。
妊婦さん自身、家族、医師、看護師
それぞれの葛藤、苦悩を演じたキャスト皆さんの丁寧な演技が素晴らしいです。
(いい意味で瀬戸康史さんのイメージが変わりました)
心が揺さぶられた台詞を抜粋して書き起こしましたが、まだまだ全然書き足りません。
機会があれば一人でも多くの人に見てほしい。涙なくしては見られない、おすすめ医療ドラマ。