ちどりん

麒麟がくるのちどりんのレビュー・感想・評価

麒麟がくる(2020年製作のドラマ)
3.2
明暗を強調したかのような映像で明るいところの色の使い方が美しい。

原作は読んだことはない。
よく知る歴史上の人物像とはどこか違う登場人物たち。
脚本も比喩的な表現が多く、歴史に関係のない人物や会話が目立ち間延びさえ感じる。
コロナで撮影が中断され、再開の為の総集編が放送されたが結局そういったシーンはほとんどカットされていた。
有名な金ヶ崎の戦いも小豆の話も出てこずお市の方には軽く触れるだけで浅井の悲話も使わない。
よく知った話はもういいだろうとばかりに歴史的な流れはほとんどダイジェストのような扱い方。
コロナで人がたくさん登場する戦いの場面が撮影できなかったせいもあるだろう。

そもそも人物ひとりひとりの描き方が浅く感情移入できない。
演技過剰な役者も何人かいて内容も入ってこない。
いったいどういう路線のドラマなのか、もう少し普通に喋ってほしいものだ。
演出の問題か⁉︎
真面目な演技も舞台のようである。

光秀の苦悩を共感させられるような話創りはやっとラスト付近でみられた。
オープニングのような壮大で感動できるドラマを期待していただけに残念。

今までにない染谷信長は本能寺ではやっと圧巻の演技だった。

ここよりネタバレ****

どのようなエンディングになるかが視聴者の一番気になるところだっただろう。
3日天下で苦しんだ光秀も描かれておらず(ドラマ的にもったいない)、暗いコロナの世の中ウケを狙ったような光秀は生きてるよー的な明るい終わり方で果たして良かったのか⁉︎
はぁ良かった〜とは誰も思わないのでは⁉︎
ちどりん

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