SANUKIAQUA

麒麟がくるのSANUKIAQUAのレビュー・感想・評価

麒麟がくる(2020年製作のドラマ)
3.6
出演女優の逮捕による撮り直し
パンデミックによる放送・撮影中止
稀に見る困難に見舞われた大河でしたが
最終回まで飽きずに見られたのは
単に主演の長谷川博己さんの
鬼気迫る演技によるもののような
気がします。
代役を果たした川口春奈さんのハマりぶり
本木雅弘さんのマムシの迫力。
こういう状況だからこその
俳優の皆さんの熱が素晴らしかった。
そして信長を演じた染谷将太さん
キャスティング発表の際は
正直どうなんだろうと思いましたが
最終回まで見れば
よく計算された演技だったと。
本能寺の変の演技は見事でした。

歴史は勝者が語るもので
近年本能寺の変についても
従来の認識とは違う真説が
語られていますし
あくまでこの大河についても
こう解釈しました、という
感覚で見ていました。

見ていて思ったのは
現代的な感覚の大河だなということ。
これまでの概念を打ち破るような
価値観や人間性を持つ信長が
若き政治家としてみて
日本を変えよう、彼なら変えてくれる
と信じて力添えし続けたものの
その方向性がずれた権力者になろうと
しているのを止められるのは
自分だけ…
最後の光秀の決断は、
そのまま信長に仕えていくより
強い意志が必要だなぁと思いました。
今の政治家にそれはできるでしょうかね。

前半あまりに無駄と思える話があり
後半がばっさばっさと
早送りになったのは残念でした。
返す返すも当初の予定通りに
見たかったなぁと思いました。
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