このレビューはネタバレを含みます
特に前半はスリリングで、
誰が味方か敵か、いや何を軸に観たらいいか
が定まらないワクワクさがあって楽しかった。
地上波ドラマっぽくなくて。
けれども、テロ組織や枠組みから外れる別班を現代日本から生み出すストーリー上なのか、
監督や脚本家の思想なのか、国粋主義が特に最終回では色濃く現れてきて、
展開は面白いのに突き動かす原点に入り込めなかった。
それが行き過ぎた過去を含めて美化してないか、と。
個人的に、いかなる動機であろうと
テロ組織を正当化するとそれは世界の滅びへの道に繋がっていくと思っていて、
偽りとはいえ償うことを誓ったはずのベキたちがもし逃亡できていたら、
なんだかんだで正義を掲げたテロ組織を美化し過ぎでは、という気持ちが拭えない。
孤児を守るため、という大切なはずの名目で
孤児を生むテロを起こす矛盾、葛藤が大して描かれなかったし。
舞台を広げたことで、チンギスさんやドラムさんが観られたのはよかったなぁ。
あと、個人的には、考察はし過ぎないで観る方が楽しめる作品だと思う。