直訳すれば『三本松村の事件簿』とでも訳するべきか、横溝正史サスペンス化と思いきや、全く違う。
我々が理想国家と思いがちなカナダの抱える歴史の暗部を見事に描き出したドラマ。
ガマシュという狂言回し的存在、これが実に巧妙な設定。
この村で起こる事件はカナダが抱える問題をありえないことだが、実にうまくデフォルメしている。
未読ではあるが、原作も脚本も十分な時間をかけて製作したのであろう。
こんな作品を作れるカナダの実力を垣間見た気がする。
お気軽な二時間サスペンスすらも作れなくなり、安直なドラマでごまかしている我が国の現状が嘆かわしい。