なおき

Happy! シーズン1のなおきのレビュー・感想・評価

Happy! シーズン1(2017年製作のドラマ)
3.8
海外ドラマを見る人の大体は、日本のドラマにないものを求めて、その沼に入り込んでしまうというが、そんな人にオススメなのが、この『happy!』だ。


元刑事でアル中の殺し屋の前に空想上の友達であるユニコーンが現れ、共に連続児童誘拐事件解決に奔走するという、酒の勢いで思い付いたようなあらすじだが、これに拍車をかけるようにエログロバイオレンスが展開。
これには、いかにもなCGのマスコットキャラクターのハッピーもドン引きだ。


暴力的主人公だけでなく、周りもマフィアにオカマに殺人ピエロに麻薬王ウォルターホワイトのニセモノと、完全に犯罪ものなんで、三池崇史が監督した竹内力主演のVシネマにふなっしーが準主役で出てくるような異物感でいっぱい。


ただ、このドラマ、マスコットキャラクターが出てくる犯罪モノとはいえ、その実はコメディで、登場人物は変人奇人ばかりながら、みな間が抜けていて、その上、珍妙にまで、謎のミュージカルやテレビ番組や映画のパロディが挿入されたりと、まさに酒を飲みすぎてトリップしたかのような映像や展開が待ち受けている。


また、製作総指揮に『アドレナリン』や『ゴーストライダー2』の監督ブライアン・テイラーが参加してるためか、映像や展開に疾走感があり、いくらダメージくらってもすぐに回復して、過剰暴力で相手を痛めつける無敵っぷりなど、『まるで『アドレナリン』を見てるかのよう。
これ、映画化したら、ジェイソン・ステイサム主演希望。


しかも、それだけに飽きたらず、本作は空想上の友達を『トイ・ストーリー』のオモチャのように描き、『トイ・ストーリー』のオモチャを虐待する子供シドやマフィアのような熊(3に出てくる)のような暗黒面も出てきたりと、黒い『トイ・ストーリー』でもあるのだ。
てか、あれだね、まさか、BGMまで含めて、マスコットキャラクターで『レザボア・ドッグス』やるとは思わなかったぜ。
なおき

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