だーあま

破門 (疫病神シリーズ)のだーあまのレビュー・感想・評価

破門 (疫病神シリーズ)(2015年製作のドラマ)
3.9
大阪的な泥臭い雰囲気を期待して鑑賞した。
原作から若干の改変要素あり。
原作ではホームズで言うところのワトソン役の二宮が基本受動的な人物であったが、映像ではもう少し主体性を伴ったキャラクターになっていた。とはいえ、それでも原作以上にこのキャラクターに苛立ってしまった。なぜか。これは小説と映像の違いが原因ではないか。小説の場合だと基本的に二宮の視点でストーリーが語られているが、映像の場合だと神の視点から語られているため、動いている二宮の体を客観的に見え、そんな彼の受動的な姿に苛ついてしまうのではないか。小説と映像のメディアの特徴を違いを感じた。もちろん作り手はそんなことなど折り込み済みで原作から一部変更したわけだが、それでも難しかったようだ。
大阪らしい軽妙洒脱な口八丁の会話のやり取りをとても期待していたが、あまり見ることができなかったのも残念だ。原作にあったセリフは面白いが、原作にないセリフ(ちっちゃいおっさん等)ははっきりいって本当に面白くなく、ブレーキになっていた。二宮のモノローグを減らし、その分もう少し二宮をお喋りにすればよかったか?
桑原は芸人の千原せいじみたいな男を想像していたが、この作品では北村一輝がキャスティングされていて、それはそれで良いと思う。インテリヤクザにしか見えない佐々木蔵之介演じる松竹の映画版よりはずっとずっと良い。
(要書き直し)