鍋レモン

海のはじまりの鍋レモンのレビュー・感想・評価

海のはじまり(2024年製作のドラマ)
4.0
⚪概要とあらすじ
大学時代に彼女から突然の別れを告げられた月岡夏(目黒蓮)は、それ以来7年間、一度も会うことはなかった。しかし彼女の葬式で、自分の娘が生まれていたことを知らされる。何も言わずに子育てをしていた彼女と娘の月日に思いをはせながら、周囲の人たちを通して“親子の愛”を築いていく。本作は、『silent』チームが再び集結。

⚪感想
『silent』同様あらすじからして気になってしまうこの作品。脚本家の方やチームが同じだと見た後に知った。確かにこの日常感や間とかセットとか雰囲気が似た感じ。

主演の目黒蓮さん。
めめの泣きにはつられてしまう。戸惑いとか苦しいとか悲しいとかの伝わり方が尋常じゃなくて観ている私が辛い。

有村架純さん、大竹しのぶさん、池松壮亮さんと演技力のある方々が集結しているのでこれからもしんどいだろうなとは思うけど続きが気になる。

SnowManは岩本照さん推しなのにね。

これから継続してみるのでスコアは変動する気がする。



⚪以下ネタバレ



・1話
突然大学の同級生で彼女だった水季の死。水季の娘の海。回想で人工中絶にサイン。そして別れ。やはり海は夏の娘だと。

狙いすぎてないのに突き刺さる言葉。

『silent』同様対比というか言葉の使い方が上手い。
季節の夏が好き、海が好きが後半で夏くんと海ちゃんが好きに繋がったり、1日考えてという水季の母親の言葉と1日考えないでという弥生の言葉など。

めめが泣く度に泣いちゃう。

夏は水季が中絶したと思っていたし、電話で別れを切り出されてそれきり。亡くなったと知り葬式に行くと中絶は嘘で6歳の自分と水季の娘がと。
正直なところあの戸惑いで当然。それでも水季のお母さんが言ったように男は知らなかったらそれきりだし、妊娠も出産もせずに父親になれちゃうというのも理解できるけど。

中絶のサインの時の夏の「1週間も不安だったね」みたいな声かけが優しいなと思った。相手に寄り添えるって凄い。でも夏くんはあそこで水季に同意するのではなくもっと話し合いをして決めるべきだったんだなと。
中絶の紙渡した時の夏の動揺を演じるめめがただただ凄くてのめり込んで見てしまった。

電話での長回しも凄い。

海ちゃん可愛いけど後半の畳み掛けホラーすぎる。

来週の弥生が気になる。本当に巻き込まれたって感じだし自分に置き換えたら…。

・2話
弥生さんに伝える。

海ちゃんから見たらお母さんと2人の絵を夏くんに見せて傷つけたから夏くんが自分に会ってくれないって理解したのか。その視点なかった。

弥生さんが前に中絶していたことが。
こういう展開にしないと弥生さんめちゃくちゃ可哀想だし、だからこそ海ちゃんの母親になるみたいな展開になるのか。決して中絶した赤ちゃんの生まれ変わりが海ちゃんでは無いけどね。
夏くんが弥生さんに水季が妊娠していたことを伝えたことが結果的に弥生さんをめちゃくちゃ傷つけるし、あの時ああ出来ていればの後悔もまた今の弥生さんを傷つけているのがしんどい。弥生さんは別の選択をしているし、夏くんがその選択をしていなければ今の出会いは無いかもしれないし。

鳩サブレのシーンが好き。
水季が好きだった鳩サブレ。海ちゃんも鳩サブレが好き。水季と夏くんとの思い出の鳩サブレ。つまらないものですがと夏くんが鳩サブレ出した時の衝撃。1話1話上手い作り。

まさかの鳩サブレのサーバー落ち。めめの経済効果恐るべし。
『くまとやまねこ』も緊急重版が決まったし、TVerでの視聴回数も1位だとか。しかもその前は『silent』の記録だもんね。

・3話
夏くん弥生さん海ちゃんでお出かけ。戸惑う朱音さんや津野さん。

弥生さんの対応が本当に大人。
自分自身の中で葛藤があるはずなのに気丈に振舞っていてただただ凄い。
海ちゃんと遊んで「楽しかったです」って言った後の朱音さんの言葉はしんどいけど急に知らない人がってなると複雑なのは分かる。

津野さんも言葉がキツめだけど自分自身その事を理解して本音を伝えられるのはかっこいい。
謝るしかできない夏くんに苦しくなったし、そこも突っ込んでしまうのがまた。

来週は弥生さんが夏くんに中絶のこと伝える感じでしんどそう。

・『兄とのはじまり』1話
月島家。和哉と大和。ゆき子と夏。大和のお母さんは亡くなっていて、夏の父親は生きているみたい。

ファミレスでの大和のアフレコみたいなのが面白かった。気まずい感じと「お兄ちゃんになるんだよ」じゃなくて「弟になるんだよ」っていうお父さんからの言葉。

受け入れられない大和をそっと支える夏。ご飯をよそってくれたり、挨拶しなって背中を押してくれたり。

家族の在り方って本当にそれぞれ。

・4話
弥生さんが夏くんに中絶したことを伝える。

弥生さんと水希。対比が辛い。
弥生さんは妊娠したことを伝えた時に相手は喜んでくれるのではという希望が少しあった気がした。だからこそノンカフェインのコーヒーを頼んでいた。一方的に下ろすつもりで話す彼氏と話しブレンドコーヒーを頼んだのだと。この演出が細すぎて苦しくなった。
弥生さんの母親も弥生さんが頼ったのに「私無理だから」みたいな突き放す感じでキツかった。
水希は水希で朱音さんを「こんなの生まれて可哀想」みたいな突き放す感じだったけどお父さんのフォローもあって産むことにして、朱音さんもそれを受け入れる感じが良かった。
「相手に似て欲しい」という一言で水希の想いが伝わってくる。お父さんの孫を喜ぶ感じたまらん。

「可哀想」は良い立場にいるものが相手を見下して言う感じがして自分自身もあまり使わないように気をつけるんだけど確かに幸せか可哀想かを決めるのは自分自身だよなと。

弥生さんの罪悪感。

一歩間違えたら優柔不断でムカつく男になりかねないけど夏くんは思慮深いというか相手に寄り添い一緒に考えてくれる良い彼氏に見える。

・『兄とのはじまり』2話
夏くんは大学進学と共に一人暮らしを。

大和くんは水希も弥生さんもどちらも会ってるのか。しかも水希は中絶を伝えて夏がサインした日にもあってるのね。

大和くんの語り口が可愛い。「新しい女が」って言い方よ。ドラえもんとかも言ってたか。

・5話
ついに夏の家族に海ちゃんについて伝える。水希さんが子宮頸がんだったことが判明。

夏くんのお母さんの強さ。しっかり叱るところは叱っての最後の優しさ。女性と男性で思うところもやっぱり違うんだな。

結婚報告と思っている流れが辛すぎた。確定みたいな流れで行くし、「子供がいる」も弥生さんの妊娠?みたいになるから。

シングルマザーという状況が水希さんと夏くんのお母さんでリンクしていて、美容室に行くということも色んなところでリンクしていた。
でも休みに美容室に行った弥生さんが罪悪感を感じるみたいなところが苦しすぎた。でも夏くんの「いつもありがとう 」LINEで少し救われたかな。

津野さんはやっぱり水希さんを支えてくれていたっぽいな。津野さんメインの回見たい。
津野さんの家から海ちゃんのヘアゴム。

・『兄とのはじまり』3話
大和と弥生さん。

大和から見ると大和の家族関係に対しての水希、弥生さんの反応ってほぼ同じで似てる。全然違うふたりに見えるのに。

ラストシーンが今回の5話にリンク。

・6話
夏くんと海ちゃんの夏休み。

三つ編み習ったのに編み込みをお願いされた夏くん可愛い。編み込みからの弥生さんの後ろの編み込みにえいぞうが移り変わる美味さ。

図書館は休みだったが津野くんが開けてくれて。
津野くんのはっちゃけ具合。過去を掘り返すのを辞めて欲しい津野くんと理解したい知りたい夏くん。

水希が産むことを決めた理由は産みたいと思ったからだけど本当は中絶手術する時に見たノートの言葉だったのね。しかもそのノートの言葉を書いたのは弥生さん。水希は誰にも言ってないから伝わらないだろうけどここで繋がってるの凄く感動した。フィクションの良さ。
人に影響されない水希がね。

・『兄とのはじまり』4話 最終話
大和と海ちゃん。

共に母を亡くした共通点。

・7話
津野くんと水希の出会い。水希の病気発覚と死。四十九日と納骨。

朱里さんからの電話でというかもう電話が来て水希が亡くなったて理解したシーンきつい。
池松壮亮さんの演技力も相まって泣く。
涙より先に息が詰まるっていうのが生々しい。

『silent』の時の夏帆さんが演じていた役どころと同じように今作の津野くんは前半はなんか嫌な奴に見えていたのにその目線になって物語が語られると感情移入してまし、味方になりたくなる。

弥生さんが永遠傷つくのつらい。
水希が海ちゃんと夏くんの家まで来たけどあわなかったのは弥生さんを見かけたからと津野くんから聞いた弥生さん。普通につらい。弥生さんなんにも悪くないのに。というか前話で水希が産む選択をしたきっかけが弥生さんのメッセージなのに嫌なすれ違いすぎる。

・8話
夏が実の父親に会う。海ちゃんを認知すると決める。

弥生さんがただただ傷つくばかり。
夏くんが夕食を作るってなったのに弥生さんじゃなくて海ちゃんのこと考えているし、海ちゃんのネックレス遺灰だと知らずに鉄棒の時危ないから取ろうとしたら「やめて」って言われるし、挙句の果てには水希の「夏くんの彼女さんへ」みたいな手紙来ちゃうし。

水希は勝手に産んだのに夏くんが海ちゃんを認知したら手紙渡してみたいなのはちょっと買ってすぎるし、彼女までって感じ。内容はまだ分からないからこれから納得できるかたちになるのかな?

・恋のおしまい
津野くんと水希の物語。

津野くんはカップ麺とおにぎりを買うついでにみかんグミを買い、水希は自分と海用のおにぎりを握るついでにおにぎりを握る。津野くんはおにぎり食べてるし、水希同じグミが机の上に置いてあるからお互いに渡せないっていうシーンのもどかしさ。この作品のこういうところが大好き。
結局渡せたの良かった。

水希は海のためにが強いよと夏くん忘れられないから津野くんを好きにならないようにと意地になっているのが津野くんを傷つけていて辛い。

・9話
水希の手紙を読んで弥生さんは夏くんと別れる決断を。

弥生さんは自分のノートのメッセージを水希が読んだのだと理解したのかな?

ここまで来ると水希が悪いとしか思えなくて弥生さんにはただただ幸せになって欲しい。
⚪鑑賞
TVerで鑑賞。
鍋レモン

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