つめけん

仮面ライダードライブのつめけんのレビュー・感想・評価

仮面ライダードライブ(2014年製作のドラマ)
3.5
「耳の裏を見せろ」

史上初、車をメインの乗り物とする仮面ライダー。

序盤がまあつまらない。平成二期ライダーにありがちなマンネリが今作でもしっかり見られる。中でも刑事のカン回は平成クソエピソード5本の指に入るしょうもなさ。面白くなさすぎて許せなくなってくる。

後半は明らかにテコ入れが入って面白くなる。具体的には怪人チェイスが味方になってから話が転がりだす。主人公のエピソードは途中の親父殺しの犯人の話でほぼ終わってしまい、それ以降ラスボスと戦う流れになるんだけど、これがヒロインと2号ライダーの剛の親父って設定で、実質的に剛が主役になる。主人公が出張ってない部分の方が面白い。主人公より剛やチェイスの方が描写や設定に厚みがある。

で、剛なんだけど、物語での役割の割に戦力として心許なく、明らかに1人だけ一段落ちで弱いのに「俺は元から強い」と適当な精神論でなんか寝返ったフリしたりとかして物語にしがみつく感じがちょっと辛かった。最後の最後にパワーアップするけど、それまでがあまりにも…。

今作はチェイスで持ってると言っても過言ではない。3人のライダーの中で最も従来の「仮面ライダー」らしいのは彼。役者の見た目も声もライダースーツもカッコいいし、ギャグもシリアスもできるし歌も上手いし、ちょうど良い具合に強いから戦闘もうまいことこなせるし、1人だけやたら設定凝ってて属性が多いから話も回せるっていう物凄い便利なキャラ。見せ場が明らかに多い。実質主役。彼がいなければ相当退屈な物語だっただろうと思われる。

タイプトライドロン初登場回で「車を200キロまで加速させたら死んでた主人公が生き返る」みたいな展開になって「え?あぁ、うん…え?」って態度になった。何を言っているのかイマイチわからない。まず説得力が薄いし、カタログ上560キロ出るスーパーマシンで200キロ…?そんなんでいいんですか?とも思った。

先輩刑事のゲンさんの役者の演技が、人をおちょくってるのかと思うくらい異常にオーバーで段々腹立ってくる。特に「仮面ライダーハート」ではオーバー演技が極まってて見てると段々ムカついてくるので必見。どんな演技指導したんだ?
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