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ウロボロス〜この愛こそ、正義。のakのレビュー・感想・評価

2.6
最終回でも言っていたが児童養護施設で生まれるような人々は貧困から抜け出すことが難しい。また、彼らが子供を産むことによってこの連鎖が続いていくことはたくさん起きている。この一連の出来事をウロボロス(無限と再生)をモチーフにして描いていているのではないかと最終回の結末(龍崎の父も被害者とも言える)を見ていて感じた。
このような育ちの差は龍崎と日比野の対比によって一層引き出されていた。日比野は終始父親のことを信じることを貫き、龍崎の怪しい一面に対しても彼を信じることによって受け入れた。一方、龍崎は結子先生に対しても思いが揺れかける時があり、日比野の愛情を最後まで受け止める事ができなかった。
最終回の展開は予想外で、地上波でこの展開になるのかと思った。彼らが子供の頃の呪縛に囚われ続けているのは中盤での遊園地という場所からも表象されている。彼らにとって最後まで楽園はまほろばにあったのだろうから、終わりがあのような形になったのであろう。
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