たざわ

仮面ライダー鎧武/ガイムのたざわのレビュー・感想・評価

仮面ライダー鎧武/ガイム(2013年製作のドラマ)
4.0
初めての仮面ライダー。
見ようと思った理由は、虚淵玄さんの書くお話がすきだから。

ところが、特撮ほぼ初見の身にとっては試練の連続でした。

お気に入りの若い俳優さんを見つけて、成長していく過程込みで応援するという楽しみ方をしたことがなかったので……

台詞が聞き取れなかったり、やたら目を細めて顔で芝居してくるのにも慣れないからひたすら耐久。
ぶっこみが多すぎて頭が追いつかない。

そして何より武者とフルーツのライダーデザイン。
特撮に詳しい友人に問いただすと、私が戸惑ったポイントのほとんどは特撮あるあるらしいのですが、ライダーのデザインだけはこの作品が相当な逸材なんだそうで……

だけど話が進むにつれてその全てがカッコよく見え、見終わったときにはライダーのみんなに愛着が湧いていました。

虚淵さんのお話の特徴として、様々な登場人物がその時々で敵になったり味方になったりするというのがあると思います。

個人的には、最初に「悪い奴」として出てきたキャラクターについて、のちに悲惨な過去が明かされて実は悪い奴じゃなかったんだ!ていう展開がどうも好きになれないのですよね。
だったら最初から昔話しながら出てこいやというか、登場人物の印象をひっくり返すことだけが目的になってしまっているように見える作品が多くて、本来それ自体には意味がないし、そのために作られた登場人物が気の毒だなと思ってしまう。

だけど虚淵さんの作品ではそう感じない。
それがなぜか考えてみたのですが、性格や立場といった、まとめて設定されがちな登場人物一人ひとりの行動原理が細かく考えられているからじゃないかなと思いました。

だから「思想・信条」が同じでも願う「理想」が違えば敵対するし、「主義主張」が異なっても遂げるべき「目的」が同じなら協力できる。

そういう、いろんな角度から見て作り込まれたキャラクターたちだからこそ、リアリティがあるし愛される。
そんな風に感じました。

正直この作品を見たお子さんたちに「自分の目指す強さってなんだろう?」というメッセージが伝わっているのかはわかりませんが、今は楽しく見られれば十分で、成長してから何かのきっかけで見返したり、思い出したりしてもらえれば面目躍如なんだろう。
鎧武だけじゃなくて、それがきっと仮面ライダーシリーズのいいところなんだろうなと思った。