ろ

大草原の小さな家 シーズン1のろのレビュー・感想・評価

大草原の小さな家 シーズン1(1974年製作のドラマ)
5.0

両親が観て育った「大草原の小さな家」。
シーズン1だけでもBSプレミアムで観られたことが本当に嬉しかった。

障害、アルコール依存症、感染症、人種間の対立など社会派のものから、夫婦喧嘩、友情など1話ごとのテーマが様々で、どのエピソードもあまりにも深く、毎回涙が止まらなかった。

お気に入りは「おめでとうエミーおばさん」「オルガの靴」「ジョーンズおじさんの鐘」。


「おめでとうエミーおばさん」、これは小津さんの「東京物語」
長年帰ってこない息子・娘たちに、死ぬまでにもう一度会いたい。そこでエミーおばさんが考えついたのは、自分の誕生日に自分のお葬式をするというもの。
インガルス家だけでなく、牧師さんも巻き込んでお葬式という名のお誕生日会を開く。
「どうして生きている間は来てくれなくて、死んだら来てくれるのよ」というエミーおばさんの言葉が刺さる。


障害について考える「オルガの靴」
オルガは左右の脚の長さが違うため、脚を引きずって歩く。だからみんなと走って遊ぶことが出来ない。そこでインガルス家の父チャールズは、オルガのために、片足だけ上げ底の靴を作ろうとするが、オルガの父親から猛反発され...。
オルガが学校でバカにされているんじゃないか、本当は学校が楽しくないんじゃないか。娘を心配するあまり、周りを受け付けようとしなかったお父さん。しかし、オルガが元気に走り回る姿を見て、今まで考えていたことが吹き飛んでしまう。


大人より子どもの方が柔軟「ジョーンズおじさんの鐘」
教会兼学校に鐘をつけようと住民たちは話し合う。しかし、みんなの鐘なんだからみんなでお金を出し合う派と、金持ちのオルソンさんが鐘を作る派(その鐘の下に名前のプレートを掛ける)で意見が対立。結局、話し合いで意見はまとまらなかった。
そこで金物屋のジョーンズさんは子どもたちを集める。最初は両親たちのように対立していた子どもたち。しかし、協力して鉄屑を集めていくうち、徐々に団結していく。一から型を作り、ドロドロに溶けた鉄が流れてくる瞬間、子どもたちから歓声が上がる。
出来上がった鐘を吊るし、みんなが集まるまで鳴らし続けるジョーンズさん。事情を知り、恥ずかしそうにする大人たちと誇らしげな子どもたちの表情がたまらない。

他にも、住民たちが疑心暗鬼になる「ジョーの約束」、アルコール依存症と闘う「ジョンおじさんの悲しみ」、キリストに出会う「ローラの祈り」(アーネストボーグナインがゲスト出演!)、先住民との対立「吹雪の中」など、本当に見どころ満載で、語り尽くせない!
ろ