たき

幸色のワンルームのたきのレビュー・感想・評価

幸色のワンルーム(2018年製作のドラマ)
5.0
「幸色のワンルーム」を観る。

山田杏奈の顔面と制服姿と泣き顔と泣き声とあまりに薄幸オーラが強すぎて笑顔とはしゃぐ演技がどうしてもわざとらしくさえ感じるところがドストライクなので観ました。

てっきりストックホルム症候群なお話かと思ったらまったく違った。
愛情欠乏症な少女を演じさせたらおそらく山田杏奈は脊椎動物最強。
まさに産声を上げてからの人生のなぞりなおし。あのワンルームは母親の胎内かガフの部屋か。
ドストライクにもほどがある内容でした。これいったいいつどこで放送してたんだろう。

嫌いなものを、慣れるまで見続けようとする習性、めちゃくちゃよくわかる。
その昔、こわいマンガとか、苦手な話とか、わざわざ毎日一回は見ないといけないという謎の苦行を自分に課してた時期がありました。負けるのは悔しいし、弱点なんてひとつたりとも作りたくなかったから。
今はもうとにかく嫌ことからとことん逃げ続けるだけの人生と成り果てましたが。
そういう意味ではお兄さんすごい。

ラストはきっと…そういうことなんですよね。
生きる理由と、死ねる理由がいっしょ。
ひとはそれをきっと、幸せと呼ぶのでしょう。
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