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ガリレオ(第1シーズン)のmatchypotterのレビュー・感想・評価

ガリレオ(第1シーズン)(2007年製作のドラマ)
4.3
⚜️🎞2022年、ドラマ20シーズン🎞⚜️

『沈黙のパレード』を観るために、と思ったらなかなか借りられなくて順番待ちとなり、ジリジリしてたら結局観る順番がテレコになってしまった。

1回は観たからそれでも全然問題なかったけど、やっぱりこのTVシリーズを改めて観ると、いや、改めて観ても面白い、、、「実に面白い」。

“変人ガリレオ”、湯川教授、実写ガリレオ湯川爆誕、シリーズ1作目。
東野圭吾のガリレオシリーズのエンタメ科学推理サスペンスシリーズを独自のキャラクター性を殺さず、テレビならではのユーモアセンスで作り込んだフジテレビ屈指のTVシリーズ。

福山雅治の湯川ガリレオ、すっかり名物キャラクターに。徹底的な仮説と実験で実証していく超論理的思考の物理学者。

そんな彼に捜査依頼する形でなんやかんやと毎回摩擦を起こしながら、理論やら仮説やらの論理的思考と相対す、感情的行動型の新米デカ、柴咲コウ、刑事内海。

この凸凹バディもの。
湯川のキャラクター、柴咲コウのお茶目な可愛さ、この正反対の2人の正反対からの関係の構築。

もちろん警察と科学のバディ捜索推理サスペンスものはこれだけではないけれど、このシリーズはこのシリーズにしかないものがたくさんあって、どれもこれも魅力的。

加えて、都市伝説のような非科学的な出来事、論理的に実証不可能とされる事象。

人体発火、幽体離脱、予知能力、幽霊、テレポーテーション、、、、など。
誰しもが不思議と思い、ミステリアスな謎に包まれる一方で、必ずしも“あり得ない”とも否定もしにくく、過去にそうとしか思えない事例の報告もある出来事。

この無理難題を孕んだ殺人事件を、“刑事の勘”と“論理的思考”で挑む物語。

どちらかだけでは不十分で、いつも湯川があらゆる意味で一枚上手だけども内海のエモーショナルな部分が湯川を突き動かしたり、事件の解決の決め手を導いたりする。

現代的、論理的、実験的、日本的、且つ“ダメなワトソン”パターンの絶対諦めない探偵ホームズ要素もある。

毎回の事件の謎解きギミックが面白すぎるのもあるが、湯川と内海の付かず離れずの関係値や、そこからの最終話の流れ。

お互いを自分にない分野においては多少なりとも認め合い、なんやかんやと無い部分を補い合う、信じ合う。

でも、お互いが「絶対にああなりたくない」と思い合う不思議なコンビ。

その培ってきたコンビ感やキャラクター性を高めるだけ高めてそこを描き切るような最終章。

シリーズも続き、SPドラマもあり、劇場版も今回で3本目と時を経ても勢い止まらないワクワクドキドキ止まらん痛快な科学捜査?ミステリーシリーズ。

助手、渡辺いっけい栗林。実はこの存在が秀逸だと思う。

「ありえない?なぜそう言い切れるんです?」
「僕が幽霊という存在を信じられないのは、幽霊は“目撃されること”でしか存在しないからだ、それは認知学的見地から考えておかしい」

色々書いたけど、やっぱり結局のところは、「実に興味深い」シリーズ。


F:1867
M:13328
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