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デクスター シーズン5のTLsのネタバレレビュー・内容・結末

デクスター シーズン5(2011年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

妻と別れ自身の生き方に絶望と嫌悪感を感じるデクスター。冒頭は正直に言うとリタの死というネガティブな要素があり私はあまり楽しめなかったが新しい言葉を用いる殺人鬼と新しいパートナーの登場により徐々に楽しめるようになった。

他のレビューにもあるとおりマイアミメトロ警察署内の色恋沙汰に目が付くがアメリカのテレビドラマにはよくあることなので、割り切って見た。しかし、デボラとクインがくっついたのは笑った。クイン今シーズンでデクスターの正体に近づくが結局うやむやで終わったのが少し残念だった。前いた麻薬課の男を雇いデクスターを調査させ、前シーズンの事件の重要参考人「カイル・バトラー(デクスター」を手がかりにするなどかなり核心に触れる勢いであった。それにその男が死体処理の現場を写真で押さえるなど、私が再三言っている「デクスターの正体がばれそうになるスリル」が今回もあって面白かったが、ぎりぎりでバレないというのが何度も続くと少しくどく感じる。

また今シーズンではセミナーで有名な殺人鬼が登場するという少しタイムリーな設定であり、さらにその被害者がデクスターのパートナーになるなどシーズン限定の要素は今回も面白かった。特にシーズン3でも触れたが普通の人間がデクスターのような人間に変貌していく様が私は好きであり、今回もそのような「ブレイキング・バッド」が見れて良かった。特に歯科医を殺害するときなどにある種の快感を得た表情を見せていたのが良かった。またジョーダン・チェイスのキャラクターも非常に好きで、やはり一定の社会的地位を持つ悪人というキャラが私は好きなんだなと再確認できた。このドラマではそのような者が多く登場するが彼は著名人なのでそのようなギャップが一番大きいのではないかと感じた。されに彼の本名が発覚する場面や集合写真など殺人鬼のバックグラウンドを説明するいつもの展開も工夫を凝らしていて良かった。退場の仕方が雑だなと思ったが1シーズンのみの登場なのでしょうがない。

そして一番良かったのがラストシーンであり息子ハリソン1歳の誕生日パーティーである。そこでは殺人鬼デクスターの社会的地位を再確認できる地位であり、このシーンで彼のやっていることの危険さが再確認できる。シーズン3の結婚式のシーンでもそうだが犯行が発覚したときの周囲の失望や衝撃がデクスターというドラマにスリルを持たせているのであり、このシーンでもそれが再確認できた。そして最後に火を消すシーン、あそこでのハリソンの表情がとても良くて、このシーズンで予感させてたデクスターからの遺伝という不安というか後味の悪さがラストにもう一度視聴者に思い起こさせるのがよかった。次のシーズンも楽しんで見れそうだ。
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