いしはらしんすけ

空飛ぶ広報室のいしはらしんすけのレビュー・感想・評価

空飛ぶ広報室(2013年製作のドラマ)
4.8
「MIU404」で改めて野木亜紀子脚本の恐ろしいほどの完成度に唸っていた折、野木脚本ものTBSドラマがかなりアマプラに入っていることに気づき、未見だったこちらをここ数日で一気見。そしたら何これ、超傑作なんですけど!

本放送は2013年4月クールか...その時期は世間的にも自分的にも「あまちゃん」にどっぷりでしたねぇ。

有川浩の原作は未読なんで推測ですが、ガッキー演じるヒロイン・稲葉リカが務めるテレビ局周りの描写は、環境的におそらくより精緻かつリアルになってるんじゃないか、と。

あとメタ構造もさりげなく非常に効いてて、メディアの問題点に切り込む角度やバランスも絶妙すぎ。原作にもあるとはいえ、きっちり東日本大震災を描いている同時代性は、「あまちゃん」同様、とても誠実だと思います。

最近はオリジナルが多くなってきたとはいえ、原作ものを多く手掛ける野木さんですが、確固たる作家性はどの作品にも通底していて、その最も端的なものは「お仕事ドラマ」。そこにはリアルタイムな社会への問題意識が都度都度しっかりずっしり落とし込まれていて、ゴールデンタイムの民放連ドラ相応のポップなルックの裏に骨太なメッセージが仕込まれているという。

ほんでまさに「神は細部に宿る」と言わんばかりにディテールまでリアリティが徹底されていてね。サブキャラにも背景が伝わる見せ場が無理なく用意されてて、書き割り的な人物が一人もいないし。

とか言いつつそんなん気にしなくても、ほとんどの視聴者には最重要であろうラブストーリーも抜かりなくウェルメイド。このへんも脚色で強化されてんじゃねえかと想像する次第。

ま、航空自衛隊の広報なんて題材、確かにマニアックではあって、そこをポピュリズムに迎合せず過不足なく描いてる分、序盤の地味さは多少あるかもな。さほどヒットしなかったのもそれが要因か?

ただそれだからこそ経年劣化しない名作たり得ているのだし、それを補ってあまりあるのが主演二人の華ってことで。

ガッキーと綾野剛出てれば、そりゃ画保つでしょ?

やはりガッキー×野木脚本にハズレなし!
唯一未見の「掟上今日子の備忘録」も要チェックか?でも配信だとHuluとかでしか見れないんだろうなぁ...