Train

ダウントン・アビー ファイナル・シーズンのTrainのレビュー・感想・評価

4.1
【約束されしハッピーエンディング、だがそれが良い】

まさかこのドラマで血を見ることになろうとはな...ロバートの吐血シーンは軽くトラウマ。とんでもねえファイナルシーズンだった。

主従関係以外に特に接点はないがメアリーもトーマスも本質的には同じ人間。

メアリーはマシューを失ったトラウマの傷が未だ癒えず、二度と傷つきたくないので自分に近寄る者全てを攻撃し届くはずの幸せを自らぶち壊し、殻に閉じこもる。その癖周りが幸せそうにしてると、なぜだか許せなくなりその人の心を引き裂くような最低なことをする。

片やトーマスは周りとのコミュニケーションが上手く取れず、マイノリティーに属している為他人からは奇異な目で見られる。プライドを保つ為、或いは自分が優位に立つ為に敵と見なした人間や精神的に弱い人間を徹底的に陥れよううとしたり支配しようする。そして余計に嫌われ者のレッテルが貼られてしまう。窮地を追い込まれると呆気なく全てを諦めてしまい、最悪の場合今シーズンのように危うく自殺しかけることも。

お互い自分の醜い所が嫌いであり悩みでもあるが自分ではどうすることもできないので中々変わりにくい。

なんて意地らしくて人間くさいキャラクター達なんだろう。君等ツンデレのことが私は大好きである。

不運続きだったイーディスも遂にゴールイン。それだけで満足。おめでとうございまーす!

続編映画が作られてる程なので「ファイナル」とか「完結」とか言われると若干首を傾げたくなるエンディングだがこんなにも幸せパワーが一杯で終わる作品を未だかつて出会った事ない(誇張)。普段負のオーラに包まれている自分にとっては眩しくも元気を貰えるドラマだった。私もイギリス人になりたい。

追記
バイオレット・クローリー役のマギー・スミスは『タイタニック』のローズのお母さんで、ロバート・クローリー役のヒュー・ボネヴィルは『パディントン』の父親だったことを最終シーズンになってから知った。どちらもルールや慣習に煩いキャラだったからこの配役は正解だったと思う。
Train

Train