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アフェア3 情事の行方のchaooonのレビュー・感想・評価

アフェア3 情事の行方(2016年製作のドラマ)
3.9
「記憶ってのは間違えやすい」
「何があったのか。そこはお互い一致しているのに、その解釈が異なる。」
エピソード9のセリフ。このセリフにこのドラマの全てが込められている。

シーズン1では、事件の事情聴取でそれぞれの回想や証言で構成されるように物語が進んでいた。
シーズン2や3はその縛りや設定はないけれど、引き続きそれぞれの視点で多角的に物語が描かれている。
同じ出来事のはずなのに、服の色や髪型、置かれる物の配置や形、時系列も、もたらされた結果も、会話も、その細部が微妙に異なる。
過去の記憶を辿るように、その時の出来事をまるで誰かに語るように。その人物の眼から見た出来事が、感情というフィルターを通して語られる。
または人物を主人公とした小説を読んでいるような感覚かもしれない。主人公のノアが小説家ということを考えると、その方が自然な感じ。
人による出来事の差異は、記憶の曖昧さから生じるものなのか、自分を正当化するために、出来事を自分の都合の良いように歪めたものなのか。
人は自分の都合の良い面しか見ないし、常に自分が"正"であり、世界の解釈も結局は自分を中心としたものに過ぎないのかな。

これまでただの浮気男だったノアの知られざる過去の痛みが、今シーズン明らかになる。ノアの視点だけは混乱があり、自分を"負"として描いているのも面白い。