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大魔神カノンのブタブタのレビュー・感想・評価

大魔神カノン(2010年製作のドラマ)
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『大魔神カノン』ですけど多分誰も覚えてないし、その前に誰も見てないだろう。
『仮面ライダークウガ』で後に平成ライダーと呼ばれる新たな仮面ライダーの路線を築いたプロデューサー高寺重徳。
しかし又、新たな仮面ライダーの可能性を模索する挑戦的な内容であった『仮面ライダー響鬼』が玩具の売上不振(他の理由もあったろうけど)によりプロデューサー髙寺重徳は降板し路線変更、従来の平成仮面ライダー同様の基本、的に敵との戦いに比重を置いた内容になる。
その高寺重徳が東映を退社、角川に移って制作した作品。
途中から別の作品になってしまった『響鬼』の描かれなかった後半の事実上のリブートで『仮面ライダー』から『大魔神』という特撮ファンなら誰でも知ってるブランドで、日本古来より伝わる妖怪譚や伝承を特撮ヒーロー物で描く、という事で期待してた。
監督には三池崇史も参加しててキャストも事実上の主人公・タイヘイは今や売れっ子の眞島秀和、その他プロデューサーの人脈もありゲストも豪華である。
制作費は特撮としては破格の10億、『響鬼』では実現しなかった鬼や妖怪、魑魅魍魎による人外バトルとそれ等を超える存在としての大魔神と大魔神に匹敵するラスボス的な妖怪、おそらくは『妖怪大戦争』のダイモンみたいな敵との対決が描かれるのではないかと思ってた。
しかし展開されたドラマは田舎から出てきたヒロインがバンドマンに二股を掛けられ捨てられ只管ウジウジするダウナーな日常が続くだけである。
大魔神は一向に出てこない。
ずっと岩石に埋まったままである。
10億何処に使った?!
最終回の宴会シーンに『クウガ』のツテだろうオダギリジョーがゲスト出演している。
オダギリジョーが『クウガ』以降に特撮作品に出たのはコレ一作だけではないだろうか。
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