沢田研一

銭ゲバの沢田研一のネタバレレビュー・内容・結末

銭ゲバ(2009年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

〜銭のためになんでもする人間を銭ゲバと呼ぶ〜

性善説と性悪説の対立をテーマに、ドフトエフスキーの罪と罰を骨組みにしながらリーマンショックや派遣社員、格差の拡大などの現代社会の問題を映し出す今作は懐かしさと新しさが共存した仕上がりとなっている。

原作がマンガということもあるためかデスノートのような2次元的な演技が度々見られ、それが荒々しく剥き出しの現実を批判する脚本にとってのスパイスとなり緩衝材の役割も果たしている。

内容が内容なだけに回を追うごとにスポンサーが減ったせいで半ば打ち切りのように終わった今作だが、最終話はエヴァを彷彿とさせる不条理劇で明らかに異質なものとなっていてむしろ良かったと思う。

アイドルのいない無駄のないキャスティング、それに伴う演技力、BPOが緩い当時ならではのリアルな描写は、現在もそしてこれからもおそらく2度と見ることができないが故に残念だ。


視聴率やスポンサーに媚を売らない強気な姿勢を貫いた唯一無二の今作は真の意味で"こう"批判していたのではないだろうか。「芸術や創作物は真実を描かなくてはならない。なぜなら興行収入は作り手をおかしくしてしまうからだ。まるで銭のためならなんでもする銭ゲバのように。」