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イノセント・ラヴのshishiraizouのレビュー・感想・評価

イノセント・ラヴ(2008年製作のドラマ)
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パッとしない印象を与えたかもしれない『イノセント・ラヴ』は、ネタや設定が視聴者の現実と遊離し過ぎていて共感作用が作動しづらいという弱点が『ラスト・フレンズ』に及ばない要因でしょうか。しかし内田有紀が復活してからは“想いの噛み合わない不完全な愛情”の邪悪なループが完成、人と人との繋がり/関係の微妙さ、切なさが躍動感を増して迫ってきた。状況はネタ的だが感情にはリアルが滲んだ。個人的には、登場人物が家や部屋に(扉を幾つか開閉して)入ってきてもごく間近にくるまで気付かないという、“気配”というモノが存在しないヘンな世界観が一番の見どころでした。

2009.1
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