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流星の絆のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

流星の絆(2008年製作のドラマ)
5.0
神奈川県・横須賀市にある洋食屋『アリアケ』の子供である功一(二宮和也)、泰輔(錦戸亮)、静奈(戸田恵梨香)。 
家を抜け出し流星群を見に行ったとある夜中、その間に3人の両親が何者かに刃物で殺害された。 
彼らは身よりもなく、養護施設で幼少期を過ごした後、静奈が詐欺にあったことなどから、強く生きるためにいつしか自らも詐欺を働くようになり、金を持っている男達を騙していく。 
事件から14年が経ち、時効を迎えようとしていた折、洋食チェーンの御曹司である戸神行成(要潤)をターゲットにした3人は、彼の父親・政行が両親が惨殺された時に家から出てきた人物に似ていることに気付く。 店の名物であるハヤシライスの味から、政行(柄本明)が両親を殺害しレシピを盗んだと確信した3人は、行成に接近して政行を陥れるための罠を張っていく。 作戦は順調に進むが、静奈は行成に恋心を寄せてしまう。 
序盤から細かい伏線が張り巡らされ、政行を追い詰めたとき、思いもよらない事件の真相が明らかになる。 
東野圭吾のサスペンスミステリー小説をドラマ化。
現在と過去を交錯させながら、主人公3人が流星群を見た日に両親を殺害した犯人を追い詰めていくサスペンスミステリーを軸に、静奈と行成の仇同士の切ない恋を絡めて描いていく緊密感のある展開は、3人の強い絆や生き抜くために詐欺をやらざるを得ない哀しさも、犯人探しと同じくらいしっかり描いているので、見応えのあるヒューマンサスペンスミステリードラマに仕上がっている。
特に、行成を罠に嵌め犯人を追い詰めていくクライマックス近くの回は、まさにハイレベルなサスペンスミステリーが楽しめる。最終回の真犯人との決着とハッピーエンドも、後味爽やかな傑作サスペンスミステリードラマ。
世界観を凝縮したオープニングと嵐の主題歌もステキだし、㓛一たちが仕掛ける詐欺を「妄想係長」などの劇中劇として描いたパートはドラマの良い箸休めになっていた。
「大人になったら、犯人見つけて3人でブッ殺そうな」
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